5月31日(金)
KREVAさんと小林賢太郎さんの公演『KREVA CLASS -新しいラップの教室-』を観に行った。
中学生の頃からずっとラーメンズのおふたりが大好きなので、今回は賢太郎さんの脚本演出であること、そして「日本語の楽しさを、ラッパーならではの視点から、あの手この手でお届けします。」という文言に惹かれて、ラップもKREVAさんも未履修だったけれど思いきって行ってみることにしたのだった。
出演・音楽 KREVA
脚本・演出 小林賢太郎
GABEZ/熊井吾郎/Barclay
講義と演劇とLIVEの融合。面白くて熱くて得るものもたくさんあってとても愉しかった。
KREVAさんのいう「透明な教室」は私にもある。やりたいことは貪欲にやらないともったいないなと改めて思った。
以下ネタバレ含む
舞台セットののっけから公演最後の挨拶まで、随所に隅々まで賢太郎さん節の作り込みが感じられてずっとニヤニヤできた。遊び心や学びや仕掛けが満載で本当に面白くて愉しかった。
教室でKREVAさんと掛け合いをしていたバクの姿をしたバークレーくんが可愛かった。(ぬいぐるみ人形なのだけど)彼の声はおそらく賢太郎さんご本人がその場で当てていたと思われる。声はボイスチェンジャーでキャラクターらしく変えていたけれど、言い回しや雰囲気やツッコミ方がもう絶対賢太郎さんだった。嬉しかった。笑
そしてKREVAさん!
あの脚本を見事に演じきっているのがすごすぎてただただ感服だった。一人芝居も上手かった。え、舞台俳優さんですか??と思うほど。
ラップのパートはもうさすがの一言で、特に最後の「実践編」は観客みんなを巻き込む熱いステージでとても愉しかった。KREVAさんの言葉は本当にまっすぐ届いて、共感も含めぐっときてしまうものがあったから終盤ちょっと思わず泣きそうになってしまった。
今回の公演は、KREVAさんがこれまでの楽曲や活動を通して伝えてきたもの・これからも伝えていきたいものを軸にしているのだなという印象だった。
今回掲げられていた大きなテーマは(個人的には)「透明な教室」と「一歩を踏み出せ」だったように思う。
「透明な教室」
表のタイトルには「新しいラップの教室」と書きながら実際の本質的なテーマはこちらだったのだと思った。
学校や会社などとは別にある、自分だけの「好き」や「やりたいこと」や「挑戦したいこと」、「遊び場」「学び場」を大切にしてね、愉しんでね、というようなメッセージ。そして今回の舞台はKREVAさん自身の「透明な教室」そのものだったのだと思う。
また、「透明な教室」は私でいうところの「野っ原」と同じような感覚だったので、私が今いる場所も間違っていないんだと思わせてもらえたようで嬉しかった。
「一歩を踏み出せ」
KREVAさんの楽曲の「変えられるのは未来だけ」「アグレッシ部」「Expert」などで歌われているようなメッセージが、作中のコントや演劇、最後の「実践編」に込められていたように思う。
KREVAさんの楽曲を聴くのは今回が初めてだったのだけど、特に「Expert」はよかったなぁ。
どこに向かうかなんてのは
後でわかるから進め
どんな道も自分で選び行こう
調子悪い日もあるがネバり抜こう
一人は時にさみしいけど
そんな自分も愛してよ
物悲しい日もただ信じろ
新しい日の力に変わるまで
KREVAさんの歌声とパフォーマンスが圧倒的で熱かった。生で聴けてよかった。
今この一歩を踏み出す。両足で飛ぶ。何歳からでも始められる。そして「愉しむ」。
改めてだけど、私もやっぱりやりたいこと貪欲にやらないと、と強く思った。
たくさん笑って愉しかったし、日本語って面白いなと改めて思ったし、LIVEはかっこよくてすんごいエネルギーもらえたし。
私は日常の中の些細な感動を大切にしているけれど、こういう全身で浴びるような一大イベントの感動体験もやっぱり必要で、未知のジャンルでも興味と機会を得たら積極的に飛び込んでいきたいなと思った。
背中をぐっと押してもらえたような、とても愉しくて良質な夜だった。

