3/16.17と博多に2日間滞在したのは別の理由がもうひとつある
福岡在住のアーティスト 紅子さん
映画好きで セルフポートレート、テルミン奏者 ステンドグラス制作 グラフィックデザインなど多岐に渡る活動をしておられます
Instagramから出会い 好きな映画や趣味など 共感する事も多く
ご本人のお人柄もとっても優しくて そして他人に対する配慮の行き届いた コミュニケーションをする上で大切なことが安心して行える 思いやりに満ちたとっても素敵な女性。
去年末からコラボレーションアートワークの話をしていて お互いの作品が出来上がり 今回はその打ち合わせに。
彼女に作っていただいた作品
こちらにも投稿します。
私の作品と彼女のセルフポートレートを合わせたコラボアートワーク
はあああ。。( ᯅ̈ )
語彙力なし。。素敵すぎる。。
( ᯅ̈ )
↑俺の心象風景
( ᯅ̈ )
私自身が彼女にまつわる作品を描きたくてコラボを打診したのですが 紅子さんご自身も私の絵から着想を得て制作していただいたということで お互いの世界観がうまく混ざりあわった最高な作品でした。
私が高校の頃見た1番好きな小説(エッセイ)のタイトルと その中の文章から着想を得たというもの
色々な作品を描いたけど 彼女がここを抽出してくださったのが嬉しくて。
真ん中の心臓の絵は去年の夏描いていて 自分の名刺デザインの原画にも使用したやつです
ものぐさなのでまだフィード投稿もしてない (ちゃんと更新しろよ)
入院する前に描いたから夏くらいの作品かな
小説タイトルは中島らもの「愛を引っかけるための釘」
ですね。
当時高校生だった自分が 村上龍の「限りなく透明に近いブルー」と同じくらい好きで 言葉の選び方に感動をした作品でもある
紅子さんはこの作品を読んでくださり 本の中の一文にある
"出会いと別れについて”の中の
「無数の糸が絡み合い風に揺れていくうねりの中で、ほんの一瞬の無然でそこに現出したのが彼女の姿であり〜」
の文章からイメージが湧いたとおっしゃっていました。
ここの部分 無数の糸には、上品な光沢のある日本刺繍の絹糸を使っているそう
紅子さんの憂いのある表情もめっちゃ綺麗
真ん中の心臓の絵
少し淡く光っているのもいいな
自分の作品を言葉で説明するのはちょっと恥ずかしいのであまりしたくないのですが
この彼の「愛を引っかけるための釘」の言葉から
"愛イコール心臓に打ち込められた釘に、カギがひっかかる、カギがささる、カギが開けられる、それが出会いとなる "という印象を絵にしたもの
高校の頃らもさんのこの言葉から
" 愛はいつも難しい らもさんは愛を探している人なのだろう 渇望している人なのか それが苦しみじゃなくちょっと願いのような 祈りのような"
そんな人なのかなと若いなりにうっすら感じていた そこには他人に対する押し付けがましい期待ではなく 愛に傷ついた自分自身を慰める優しさからくるものなのかな、と 言葉だけでなんとなく想起させるものを感じたりして 当時なんて素敵な言葉選びなんだと感動をしたのを覚えている
絵を描いて発信するようになった頃 その言葉を思い出して 今までも何度か らもさんにまつわる作品を描いたりしたけど この言葉は特に特別で それを紅子さんが選択してくださったことに驚きました。
私の人生は紆余曲折を経て創作の道に戻ったため そこで得たものは「自分自身でいないと 本当に好きなことをしていないと 本当に好きな人には出会えない 見つけてもらえない」というもの
20代は仕事で忙しく 何かを作ったり感じたり発信したりすることをしていなかった。組織で働き そこで求められる仕事をする、ということと本当に自分自身が求めることが一致していなかったという背景が大きかったです。
自分自身を偽って生きていても 葛藤と誤解しか生まれない 周囲との軋轢が生じてしまう
でも 心のままに生きたり(それは時にとても難しいけど) 好きなことを周りを気にせずやっている人々に触発され 若い頃印象に残っていたこの言葉を思い出し
"常にアンテナを張るように自分自身の心に釘を打ち込んでおけ、そこに必ず何かが引っかかってくれるから。そして自分自身も必ず誰かの釘に引っかかる"という
それが私の創作の原点であり大切にしている核の部分になりました。
ちなみに
釘にささる鍵🗝️が男性器で ヒモの部分は女性器 で結合=出会いをイメージしています 作品に性愛は切り離せない
心臓縛っているのは緊縛になぞらえて。
解き放たれたいから。色々なしがらみから。どんな人間でも自分で自分をがんじがらめにしたりするもの。縛られたいって人もいる。縛りたい人もいるね。
ふと訪れる印象的な出会いは 自分を縛るものから解放してくれる魔法だったりする
ごちゃごちゃ語りましたがそんな比喩があります
紅子さんの解釈と私がイメージするものが様々なうねりの中でふわりと出現した風の中の絵みたいですごく嬉しい。
私たちは お互い色々あって乗り越えての今があり、そしてお互いが発信していく中で見つけられた大切な出会いでもあります。
色々な背景も含め全てが一致したような作品になって嬉しいです
出会いと別れが無数の糸になって風の中で揺らめく時 ある偶然の一瞬 ただ一本だけがまた新しい針穴にとおる それが絶え間ない行き交いの中唯一の大事な出会いになる
その一瞬はいつも奇跡です
心臓に打ち込められた釘に鍵が引っかかる 鍵穴に鍵がささる 出会いの扉がひらかれる
紅子さんとの出会いも私にとってそんな特別なものです
素敵な作品をありがとうございました。
見る方がまた新しい解釈をしていただけたら幸いです。
コラボ作品は私のものも含めまだ数枚ありますのでまたここに書いていきます
待たれよ