2024.4.22 醗酵過程

李晏
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昼夜逆転中。夜早くに寝て明け方に起きるのが1番身体も心も楽なのだが、週2日働き始めてからなかなかリズムが掴めないでいる。

午後の陽を、カーテンと窓を開けて取り入れる。伸びをする。目が醒めるまで布団の中でもぞもぞとしておく。往生際は悪い。私の長所でもある。食パン、チーズの欠けらにミルクティー。

雨の香り。水滴が地面へ触れる音。本を少し読み進める。素材をかき集め、そこに酵素を加えて寝かせて、アルコールを作る。アルコールを創る為に私は確かに寝かせているものがあると実感しておく。その事実を忘れないで覚えておく。ただし、隅に置いて、そっとしておく。そっとしておく期間にまた次の醗酵に備える為、素材集めに勤しむ。色々な事柄に当てはまりそう。『思考の整理学』を少し読んで。

昨日からくしゃみが多い。免疫力はある時から弱い。手をつく。もしくは椅子の上で体育座り。横になって丸まるのもいい。とにかく腰への衝撃を逃す。思いっきりくしゃみはしたいし、ぎっくり腰には出会いたくないから。

音が入手し易くなった時代。ピアノの前に座る。聞き取りの練習。昔の記憶を手繰り寄せる。昔諦めた弾き語りに挑戦した。なかなか良い感触。醗酵過程が終わったのかもしれない。ただ身体がついていかない。筋肉という筋肉が悲鳴を上げる。競技ピアノというのだろうか、昔あの頃毎日何時間も練習させられていたが、それに耐えうるだけの身体が10年をかけて作られていたのだと気づく。2度と弾きたくないと思っていたピアノ。嫌いなのだと思っていた音楽。

情報と世界を制限され、両親の世界の中だけで彼らの自己実現の為だけに奏でる必要のあった音楽がだいきらいだっただけだった。身体を創るためにスケールとツェルニーを弾きたいと思った自分に驚いた。ガブリエル・ボヌール・シャネルに倣う。これからもだいきらいな世界を時代遅れにする為に行動し続けたい。

ご飯と味噌汁を食べる。その後、散歩に行こうかと思ってたけれど、ピアノとご飯と少しの読書で草臥れたので部屋を暗くして横になって休憩を始める。眠たくはない。

    【休んだっていいんだよ】

その言葉を贈れたから、私は今ここにいて、私の国に棲んでいる。

       いつかのメモ

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