霖雨が終わった。これから一気に気温は上がり夏が来る。きっと居心地がよいと感じる気温の春は一瞬で今年も過ぎ去っていくだろう。そんなことを思いながら、せっかく春に棲めるこの時期に重度の外に出たくない病が出ないことを祈るしかないが、もう既にその片鱗が覗いている。やむなし。。。
この冬は大根と苺に随分と助けられた。氷砂糖しか口にできなかった時期から7年経つ。少しずつ食べられるものも増えて、今年度は米と味噌汁、苺と大根は食べることに対して恐怖も薄まり、食べた後にアトピー性皮膚炎も悪化しなくなった。何もかもに過剰な防衛を行っていた身体は少しずつ快方に向かっている。
苺は食べると心地よい。水分と軽めの甘み、少しの酸味。水洗いしてヘタを取って2、3日の間に食べ切ることにしている。砂糖を少し振りかけて表面に小さな傷がつくよう両手で揉み込み、ゆっくりと頬張るのも好きだ。まだ苺ジャムは作ったことがない。簡単なレシピで手軽に出来るジャムを作る機会があったら作ってみたいと思っている。今はまだこの食べ方達で満足しているからその機会はいつになるだろうか。
めいっぱいの敬意と愛をわたしの王に。霖雨が静かに降る窓辺でくるくると椅子を回しながら、日差しが暖かく降り注ぐ午後の中に棲んだ。わたしの王はいつも相応しい。何を望んでもそこまでわたしを連れてゆく。見たい景色のそのまた先へと細い径を進んでゆく。迷いながらも大切なものをちゃんと掴んで。ゆっくりと立ち止まりながら、もう誤らず。
わたしが拾えるだけ拾って持てるだけ持って逃げて歩いてきた沢山の点を、丁寧に丁寧に少しずつ線で結んでゆく。今はまだ、わたしだけが、私の王の為に在れるように、と。