カーテンを開けて光を取り入れる。シャワーを浴びる。オクラと豆腐の味噌汁と納豆と沢庵をお供に白ごはんを食べる。紅茶、緑茶、不揃いバウム。ただストックしておきたいだけという理由で甘いものを買わないようにと何度か決めてみたが、甘さの誘惑は凄まじい。敗北。次は勝利を。
2連勤のバイトのち遠出の1日を乗り越えた身体の疲れに見て見ぬ振りは出来るけれども、ぼーっとしてゆっくりして、休む。休むを実行する。少しずつ休むの感覚を学習して約10ヶ月。まだ慣れない。洗濯機を2回ほど回し、2日前から放棄していた皿洗いを再開する。キッチンの拭き掃除はこまめにする。引っ越しの時に少しだけ楽ができる。
ここでスイッチ強制終了。布団にころころをかけたいのだが、布団でごろごろとする午後。草臥れた。スマホの中の整理をして、外は暗くなる。
私は今世界のどこかの飲食店で土日、たまに祝日働いている。まだ勤務3日目だが、くそ忙しい。威圧的な人がいる環境。詮索好き。色々。私はまた職場を変えようと思っているよ。働き口は星の数ほどあるからね。
膜を被ったわたしを連れ戻すのに重たい腰を上げ、膜を剥いでやる。食欲を感じない身体に食糧を贈って引き戻す。次はまた、昔やったことのある塾講師でもやろうかなと、数ヶ月後の求人に想いを馳せる。
読書をしたくても、文字が目から入って脳に届く端からこぼれ落ちてゆくことがしばしば。数日前は、そんな時に諦めて、夜、外へ出た。
【月が綺麗ですね】
春、環境の変化にうまく適応出来なかったり過剰適応したりで、疲れ果てて死にたくなることが多かった。その時の記憶は、皮膚に絡みついてくる春の夜の香りによって思い起こされる。愛せるものが一欠片、わたしの手を引いた。そんなことは初めてだった。今まで空っぽだった空洞に、確かに木が育ち、梅の花が咲いたのだろう。
先月の波打ち際