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ずっと32歳くらいのつもり

もてこ
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公開:2026/8/11

今年で35歳になるのだが、自分が32歳くらいの感覚で喋ってしまうことがしばしばある。自分の年齢は忘れていないし若く見られたいとかそういうことでもなく、ただぼんやりしていると自分が32歳くらいのつもりで話をしていることがある。

例えば20代後半の人と話していて、5歳差くらいの感覚で接していたのに実は10歳近い差があることに後から気がついたりする。「わたしが大学生だった時、あなたは小学生だった……?」と話をしながら密かに驚愕したことがある。こうして距離感を間違える変な中年が生まれてしまうんだ、と思いぞっとした。

小中学校が同じで今でも仲良くしている友だちも、わたしが今話していることとまったく同じことを言っていたことがある。先日お笑い芸人のママタルトのポッドキャストを聴いていた時も、自分と同い年の大鶴肥満さんが「いま自分が30歳くらいの感覚で喋ってた」と言っていた場面があり、とても共感した。もしかしたら同世代あるあるなのかもしれないが、サンプル数が少なすぎて真偽のほどは不明だ。

実は去年の今頃も「自分が32歳くらいの感覚で喋っちゃってることがある」と思っていたのだが、1年経ってもまだそのままなのが怖い。「怖い」と感じるポイントが2つあって、1つは本当に何の意図もなくそう思っていることで、もう1つは実年齢は上がっているのに「32歳」の部分が何故か変わっていないことだ。例えば5年後も自分が何も考えず32歳のつもりで喋っていたらと想像すると相当怖い。40歳になったら40歳の自認を持ってくれと自分に言いたい。歳をとると時間の経過が速く感じるとはよく言うが、これはその現れ方の1つなのだろうか。わたしが32歳のつもりで過ごしている間に数年が経ってしまった、という考え方。もしそうだとすれば、40歳の時に35歳くらいの感覚で喋っている未来は十分あり得そうだ。

ここでわたしは別に、「年相応の振る舞いを〜」みたいな話がしたいわけではない。ただ年齢という確固たる事実に対する理解が追いついていないことへの気持ち悪さがあり、その理由がよくわからないことに対してさらに気持ち悪さがある。それだけ年齢というものの価値が自分の中で下がっていて、別に自分が32歳だろうが35歳だろうがどっちでもいいということなのかもしれない。いつまでわたしは32歳くらいのつもりでいるのだろう。