旅から帰って来た。
非日常から日常に戻り、ホッとしつつも少し寂しい。……いや嘘だ、少しじゃない。現実に戻って来た感じですごくツラい。ずっと非日常の中でふわふわしていたい。
でもふと思うのは、外から来た人がどう思おうと、そこで働く人とってはあそこの日々が日常なんだよなってこと。
家でゴロゴロする日常とか、勉学に励む日常とか、1人孤独な日常とか、ひもじくて悲しい日常とか、戦火に怯える日常とか、毎日がパーティーの日常とか、誰かの非日常を作り出す日常とか、その人ごとにその時ごとに沢山の日常があって、さらにその先にそれぞれの非日常があると思うと、ちょっとおかしい。わたしが家で漫画を読みながら猫ちゃんを撫でる日常も、誰かにとっては非日常なわけだ。
非日常から日常に戻ってきたわたしと、日常の中に残り続ける旅先にいたあの人たち。やっぱり日常はツラいと思ったりするのかな?あんな素敵な場所にいても?でも日常なんだもんな。非日常に逃げたくなるときもあるよな。
なんだかぐるぐるしてきた。
とにかくわたしは日常に戻ってきた。非日常の中にずっといたかったけれど、そうなればそれはもはや日常になってしまうわけで、それだときっと非日常に逃げたくなってしまうこともある。あの場所をわたしの非日常にしておくためには、わたしはわたしの日常に戻って来なくてはいけなかったんだなぁ。
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はいこれが、素敵な非日常。