こだわりと無難なきショッピング

りえ
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公開:2024/8/22

日課のラジオ体操をしているときに、履いていたオフィスサンダルのベルトが壊れた。 そのまま何食わぬ顔をして、机につく。それが始業2分での出来事だ。

パソコンをカタカタと叩きながら、面倒だなと考えてしまう。こだわりのない日用品の買い物は案外難しいのだ。毎日使うものだからある程度の使い心地は求めたい。でも、お金はかけたくない。そうは言っても、すぐ壊れて何度も買い直すなんて馬鹿馬鹿しすぎる。だからと言って、そんなもののために他の何かを我慢するなんて論外だ。そうやって色々と考えて、でも結局どうすれば1番良いのかの答えなんて出ないので、きっとまた間違ったものを買ってしまう。何度も何度も間違って、ただその間違いは安物買いの銭失いというやつで、まあそういうこともあるかと一応ちょっぴり反省するだけで、はい終わり。

そんな間違いを少しでも減らすために、『無難』に頼って生きている。服が必要だからユニクロに行こう、ちょっとした収納が欲しいからDAISOに寄ろう、キッチン用品を無印良品で買おう、カラーボックスはニトリかな、とか。あんまり考えなくても、そこそこにピッタリのものがそこそこの値段でそこにあるのを知っている。まさに、こだわりのない日用品を買うのにはうってつけだ。頭を使う必要もなく、懐を痛めることもなく、必要としている無難なものを手に入れられる。なんて便利なのだろう。

オフィスサンダルが欲しい。欲しいというか、必要だ。いや、別にサンダルを履く決まりなんてないのだから、やっぱり欲しいだけなのかも。欲しい欲しい、でもお金はかけたくない。前に買った時は、確かまずABCマートを覗いてみて、当たり前にあると思っていたのになくて驚いたのだ。結局、そのあとに行ったしまむらで買うことができたっけ。でも後日別の用事で再来店したところ、サンダルが置いてあったコーナーは綺麗になくなり、全てブーツに入れ替わっていた。そうか季節ものなのか。そうか?季節ものなのか?オフィスで使うのに?いつでも買える無難なオフィスサンダルは一体どこにあるというのだ。

そもそもどういうものが買いたいのかよくわからないし、どういうものが良いのかもよくわからない。わたし自身にこだわりがなく、何が無難なのかもわからないものを買うのは、とてもとても面倒だなとパソコンをカタカタと叩きながら考えているから全く仕事が進まない。