あなたへの愛は
いつでも手のなかにあった
いつでも胸のなかにあった
いつでも取り出して見ることができた
どんなに時間を費やしても
どんなにお金を費やしても
どんなに心を費やしても
構わなかった
あなたを愛することが何よりも楽しかったから
今となってはもう――
あまりにも遠い出来事
直視すらできないのに
どうして触れられるだろう
あなたからできる限り目を逸らす
これ以上離れていきたくないから
自分の心が遠ざかる
わたしはそれを止められない
愛したかった
愛されなくても構わなかった
欲しかったのは自分の心
愛を注ぐ対象
注いでも注いでも溢れない
注いでも注いでも沈まない
永遠に愛せるものが欲しかった
永遠に美しくあれ
偶像よ