わたしは曖昧なものが好きだ陽が沈んだあとの青い夕暮れ喜びと哀しみのあいだの流されない涙月が満ちる直前の十三夜形容しがたいグラデーションが好きだわたしは純粋なものが好きだどこまでも透きとおった哀しみ不幸せのつけいる隙もない春の日天を照らしつくす満ち満ちた月完全なる美しさが好きだ完全なもの、曖昧なもの、完全なもの、曖昧なもの――わたしはきっと世界が好きなんだと思う詩ringokoほんのすこし、しずかななにかをおいておきたい