ringoko
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何もない透明のただなかに

月が浮かんでいる夜でした

わたしの影はとても青く

影ひとりで踊ってそのまま

どこか遠くへ行ってしまいそうな

透きとおった夜でした

わたしは鶴を折りました

青い折り紙で

一羽の鶴を折りました

青に桜の降る折り紙で

きっとこの青い夜

青い夜空

青い空気のなかへ

この鶴なら飛んでいける

わたしの青い影を連れていける

青い光のなかへ

青い鶴に乗って飛んでいく

わたしの青い影が

青い夜に溶けていく

ああ

なんとわたしの実体は不透明なのでしょう!

@ringoko
ほんのすこし、しずかななにかをおいておきたい