(MOTHER3の終盤のネタバレをほんのり含みます)
最近、ゆっくりゆっくりMOTHER3をやってます。今2章に入ったところ。マジプシーというのはそれに出てくる非常に個性的なキャラクター
マジプシーに会う前に、アレックおじいちゃんからこんな風に紹介されます
◆ひとでもなく まものでもなく
おとこでもなければ おんなでもない。
(中略)
◆とにかく ヘン。
まとめて ヘン。
ぜんいん ヘン。
◆そういうやつ。
◆だけど きだては いいんだよ。
わたし実はMOTHER3をやるのは2回目?3回目?で、初回は当時高校生で性自認もあんまはっきりしてないし気にしてもいなかったので、ふーんでスルーしちゃったんですけど、これ何気にひどいこと言ってますね!?
なんだか、はっきりとした男や女でない彼らが理解の範疇にない変なものとして扱われている感覚を覚えます。ちょっとだけモヤッ……としたけど、それはわたしが今ははっきりレズでテンプレートの女らしい女、男を好きになる女ではないからかもしれません。男女の社会、価値観のものさしでむりやり測られた感じ
だけど気立てはいい、というフォロー(?)も、なんとなく「オカマってみんな面白くて実は結構やさしいやつだよね」みたいな価値観の押し付けを感じたりなんだり
でも、ここからゲームを進めてすぐのマジプシーのお茶会で実際に対面した際、マジプシーの人たちはクラウスの生死如何を100年ぽっちの寿命の中では些事なことだと言い放ちます。PSIを教えてドラゴへの敵討ちに協力しつつも、その結果は彼自身が背負うもので、自分たちが関与する話ではないという感じ。もし死んでしまっても、それが本人の選択じゃ〜んという感じなのかな。それをアレックにめっちゃ詰られながらも、追いかけるフリントとアレックを応援してくれるという
気立てはいいっちゃいいんだろうか……w
このへんのくだりって、令和の今だといろんな意見が出てきそうですね
話がちょっと逸れますが、マジプシーの名前の元ネタは教会旋法というもので、音楽用語です。これは初回プレイ当時も音楽科(てきなところ)に所属していたのでオッ!てなった覚えがあります
教会旋法というのは長調や短調が成立する以前の音階です。マジプシーが1万年生きる長命な生きものであることと、男でも女でもないというのを長調や短調(男や女)という概念に当てはまらないという読み解きをすると、マジプシーの名前を教会旋法から取ったのはとっても絶妙なネーミングセンスを感じます
話戻します。戻すというか進みます
これは踏み込むとめっちゃセンシティブになりそうなんですが、裏切り者のマジプシー・ロクリアも大変だったろうな……と思って
男でも女でもない世界観を持ち、ハリを守ることが使命のマジプシーの社会(?)から抜け出して、敢えておじさんになりマジプシーらしさから抜け出して、自分らしさを持って。その上で世界を壊す側に与するのはマジプシーの在り方や世界がとてもしんどいものだったからなんじゃあないのか……なんだかすごく孤独だ
人間社会でも、マジプシー社会でも、現実の人間社会(マジョリティも、マイノリティも)でも、馴染めない人の生きづらさとか、理解できないものに対する冷たさとか、あるよ
今回はまだ2章までしか進んでなくてほぼうろ覚えで話してますけども、ロクリアの動向や、そもそものMOTHER3というゲームのストーリーやキャラクターを、34歳のレズはどう感じてゆくのだろう……
もし万が一ここまで読んだけどMOTHER3実はやったことないんだわって民がいたらやってみてね。Switchでできるようになったから……サ!