【aoex】ライトニングの交友関係と勝ライのはなし

りつこ
·

この間書いた「ルーインは自分の感情に無自覚な人間だ」という気付きを下地にしてこれまでの話を読み返してたら、

なんかこの人、明るく振る舞ってて誤魔化されてるけど、すごい不器用でマイナス思考なとこ無いか?!という気持ちになってる

 

19巻での師弟のやりとりでは、

勝呂の

「俺がブレーキになります!!」「ここまで来て貴方(あんた)一人に出来ひん」「最後までついて行きますよ…!」

に対し、ルーインは

「きみってホントとんでもないマゾヤロウだよね!!」

と爆笑しながら返している。

弟子をやめてもいいと言ったのに、最後までついてくると宣言してきた、「面白い男」であるという点はそうだろうそうだろうおねショタのおねとはショタを面白いと思うものなんだよという感じなので(ド偏見)、笑い出す行為は私の中では筋が通っていたんだけど、

「マゾヤロウ」という表現が今になってひっかかるような気がしてきた。

 

そもそも「マゾヒズム」とはなんなのか改めて調べると、

マゾヒズム(ドイツ語: Masochismus 英語: Masochism)または被虐性欲(ひぎゃくせいよく)とは、肉体的精神的苦痛を与えられたり、羞恥心や屈辱感を誘導されることによって性的快感を味わったり、そのような状況に自分が立たされることを想像することで性的興奮を得る性的嗜好の一つのタイプである。

 

え、ルーインはえっちな話をしてるんですか?(ちがうよ)

まあなんとなくは理解してたなって感じの意味なんだけど、

これつまり「自分の弟子で居続けることには肉体的精神的苦痛を伴うだろう」とルーイン自身が思ってるってことですよね??

ルーインは笑えるくらいに当然のこととして、「一般的に自分の側に居続けるのは苦痛だ」と理解しているようだけど、それは、すごく異常なことだなと思う。

「自分といたら苦痛だろうな〜」って思う相手と一緒になんて居続けられなくないですか?皆にそんな風に思われてるかもって考えたら鬱になるが…?少なくとも私は耐えられない……

ルーイン自身これまで幾度となく「あんたにはついてけない」を突きつけられたことがあるからこそのこういう理解なんだと思うけど、それを笑えるメンタル、分かんないよ……

気にしてない風に見えて、実際は結構傷付いてたんじゃないの……だからこそ、「最後までついて行きます」なんて熱烈な言葉をもらって、ありがとう、大変助かる(ニコッ)が出たんじゃないの………………

(わたしはあのニコッで無限に狂える人間です)

 

それと、「自分といるのは普通の奴なら苦痛」という前提に立つと、

アーサーと仲良いのすごい分かるな〜〜という気がしてきた。

どんな皮肉を言っても1ミリも動じずに我を通してるアーサーの存在って、ライトニングにとってはかなり救いだったのかもしれないな…本人に自覚があるかどうかは別として。

普通の人なら嫌な顔するようなところでも、人間性とか全く見ずに、祓魔に役立つかどうか、世界を守れるかどうか、自分が輝けるかどうか、あたりをベースに判断してニコニコしててくれる奴、すごいもんな……

そりゃあ、面白い奴!ってなるよね、友達でいたいよね……と思った

正直、今までアーサーのこともルーインのことも理解不能すぎて、「意味不明✕意味不明=大混乱!」になってたから、聖騎士とその右腕の関係をあんまり考えられてなかったんだけど、

そういうことなら納得というか、「ゴメンね、ぼかぁ君の片腕なのに」の距離感がやっと掴めた気がするというか…!

 

別件だけど今気付いた、勝呂には「きみ」だけどアーサーとオセオラには「君」なの?!!

単に昔はまだ口調ブレてたってだけかと思ったら28巻でもアーサーとかオセオラには漢字表記だわ これ意図的ですか…?わかんねえよ〜〜

 

あと、落ちそうになった時掴んでくれたオセオラへの「君の悪い癖だ」も、「苦痛を伴っても自分を見捨てられないこと」を指しているのでは……とか思っちゃったよ。単にお人好しなことだけじゃなくて、「これまでの10年預かられ期間」での諸々を指してるんじゃないかって思っちゃうよ……。

オセオラにとっては、その10年は苦痛を伴うだけじゃ決してなかったと思うし、そうでなきゃあんな優しい顔で「人と暮らせるようになった」なんて言わないと思うんですけど……それをルーインは……どこまで分かっているのか…………

 

しかし改めてオセオラの功績は本当に大きいよな……

ルーイン・ライトはありえないくらい有能シゴデキ人間だと思うけど、

本人の認識すらここまで歪むほどの「人間性の欠陥が原因のトラブル」が今まであったのなら、そんな奴がシゴデキなだけで組織の中で評価されて権力も握れることってなかなか無いと思うんだ……

オセオラの教育のお陰で本人がマシになってる+オセオラへの信頼があるからその養子(?)も目こぼしできる…みたいな背景がありそうに思えてならない。

 

そんな存在がいたのに、ルーインは「人は自分といると苦痛だろう」と思い続けてるんだとしたら悲しいな

オセオラも口下手だろうなという感じがするから単にうまく伝わってないだけ説もあるし、

親の立場で面倒見てたら色々と大変だろうから、そういう苦労が滲んでるのを、自分のせいだって混同して認識してる可能性もありそうだな…とか…(相手がお前じゃなくても子育ては大変なもんだよ!お前のせいじゃないよ!)

 

オセオラに育てられ、アーサーという友人を得て、一旦社会で生活できるようにはなったけど対人トラブル気質はかかえ続けていたルーイン・ライトが

勝呂くんといると周囲から「まめやかな男を選んだもんだ」とか「随分と人と生きられるようになった」とか表現されるの、本当に良すぎる……健康になっちまうよ……

 

この、勝呂くんが宣言したブレーキ役という存在って「どんなに悪いことしても離れずにいてくれて、でもイエスマンじゃなく悪いことは悪いと教えてくれてくれる」みたいなことじゃないですか。

自分でも良くないことしてるんだろうけど何が良くないのか分からないな~、誰かに聞こうにもずっと傍にいたら苦痛だろうしな~、でも分からないままじゃ直せないからその苦痛を与えないようにすることも不可能だな~

みたいなことを漠然と思ってた故の「まともな判断基準を側においておかないと不安な時がある」なんだろうから・・・ほんとに渡りに船っていうか・・・ここまで食らいついてくれる人なんて他にいないだろうから・・・

勝呂くんは自覚無いだろうけど、ルーイン・ライトにとってブレーキ発言はほんとに圧倒的な救いなんだよな…

と改めて思いました。ずっと言ってるなコレ

ルーイン・ライトに自覚があるかどうかはさておいて、そりゃ「君じゃなきゃダメみたい」みたいな気持ちになっちゃうよなぁ。

そうだろ。なぁ。なっちゃうよな!?なってるよな!?だからあんな重要な局面で連れて行くんだろ!答えろよ!!

 

でも勝呂くん側も、自分が要(かなめ)になる・なりたいっていう強い自意識を持った子で、だけど(そんなことないんだけど)自分が必要とされる場は今は無いんだ…っていう虚脱感を感じてしまっていたわけだから

隣にいる男から「君じゃなきゃダメみたい~」のオーラがにじみ出続けてたらそりゃ情も湧くっていうか…絆されるっていうか…

この人は自分じゃなきゃダメなんだってなったら離れられるわけないよな、勝呂くんは…

責任感が強いのもそうだけど、「責任感を持っていたい」みたいな部分もあるだろうから、こうやって寄りかかられたら勝呂くんだって嬉しくなっちゃいませんか!?どうですか!?!求められてますよあなたは!!

 

ルーイン・ライトを救えるのは勝呂竜士だけだし、ルーイン・ライトを救うことで勝呂竜士自身も救われる、んだよな…だといいな…

結構、こう…お互いに「この人じゃなきゃダメだ」になれる(というかもうなってる)2人だと思うから…パズルのピースがハマるように…一生一緒におってくれ…

初手から「この人じゃなきゃダメだ」を感じ取って押しかけ弟子した勝呂くんにスタンディングオベーションしたいよ…超直感だよ…

 

結局勝ライの話になってしまった

でもほんと…対人関係マイナス思考なライトニング、すごいなんか、やっと飲み込めた気がして…お前へらへらするのやめろ!今までだって傷ついてきたんだろ!!悲しい時は泣けばいいんだよ!!という気持ちがますます膨らみました

あとアーサーはルーイン・ライトと仲良くしてくれてありがとうね…(親…?)