エンジニアの価値とは

らくだ
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私はITエンジニアだ。

技術にはそこそこの自信がある。(本当に文字通りの意味で "そこそこ" である)

学生時代にプログラミングにハマり、徹夜でデバッグした。独学で自宅サーバーを立てて、ノー勉で応用情報を取ったりした。

そんな自分には "価値がある" と思っていた。

まあ今も価値はあると思っているが、当時はもうちょっと違っていて。

なんというか、端的に言えば技術力があるのだから高給を得るのが当然だろうとぼんやり思っていた。

しかし社会に出て、会社経営もして、技術力があることは金がもらえることの十分条件ではないんだなとようやく気づいた。

例えば、プログラムの効率化がめちゃくちゃ得意で、処理を100倍早くできたとする。

それでウェブアプリのサーバーサイド処理が1秒から0.01秒になったとする。

さて、どれだけ売上が増えるだろうか。

もちろん場合によりけりだが、もちろん全く売上に関係ない場合もある。

売上が上がらないのに、誰がこの人に給料を払うんだろうか?

この人は世の中にどんな価値を生んだんだろうか?

そんなことより、画面のボタン配置を変えたほうがよかったかもしれない。

広告の文言を変えたほうがよかったかもしれない。

飛び込み営業して売り込んだほうがよかったかもしれない。

結局技術力は手段であって、専門性ではあるがこれだけで金が生まれるわけではない。

事業を行うことで、エンジニアリングという専門性を金に変換する必要がある。

自分の専門性や得意分野をどう変換すれば金になるのか。

より高効率に変換してくれる人や会社はどこにあるのか。

どんな専門性を磨けば金に変換しやすい人材になれるのか。

技術にのめり込むのはすごく大事だが、どこかでこういう意識を持てていないと、自分の価値を上手く測ることができず、世の中の見え方とのギャップが生まれて、不幸になるんだろうなと思った。

@rkd3
IT系スタートアップに所属。エンジニアとか研究者とかマネージャーとかそんな感じの人。一児の父でもある。日々の思考をゆるくまとめる。コメントは感想レターかBlueskyにてお気軽にどうぞ:bsky.app/profile/rkd3.dev