この人形のことを
インターネットで調べてみたのだが、
どういうわけか情報にヒットしない。
似たようないわゆるお世話人形は
いろいろ出てくるのだけれど、
胴体がパイル地のものが
全く見当たらない。
つまり、この子を何と呼ぶのがいいか、わからないのだ。
メルちゃんでも、ネネちゃんでも、ポポちゃんでもない。
それに正直、どれもわたしの中では
しっくりこない。
ずっと「あの子」ってわけにもいかないし、
わからないならいっそのこと
好きな名前をつけたらいい、とも思ったのだが
どれもこれもピンとこない。
どんな名前なら、よろこんでくれるのだろう。
数日考えて浮かんできたのが
「メルモ」だった。
メルモ。
メルちゃんに似ているけど
メルちゃんじゃないから、
メルモ、がいい、と思った。
そして今さらながら、このピンクのパイル地の胴体は
ロンパースを着ている体なのかもしれない、と思った。
そういえば、白いフリルのついた
スタイをつけていた気もする。
でも、これからは
いろんな服を楽しんで
過ごしてほしい、と思った。
こんにちは、メルモ。
よろしくね、メルモ。
お人形遊びをせずに育ったわたしが
ここに来て思いがけず、
メルモと暮らすことになった。