学生時代に「周りの友達みんな行ってるから自分もいつかいくだろう」と思って胡座をかいていたら、結局行かないまま卒業してしまった国立科学博物館(通称:科博)についに行く事案が。
友人が科博の展示の一部を作ったというので昼に展示に行き、夜は新年会のスケジュールを組み友人夫婦と上野へ。
科博に一度も行ったことがない、とこぼすと「え!なんで!?」と驚かれたが、そもそも八王子のド田舎(というか神奈川県)から上野という東京の上部に行くことすらダルくて藝祭も1回しか行ったことのない意識の低い人間が、行くわけなかった場所だったなと苦笑い。
展示は、日本各地の素材、風土などから和食を紐解くエリア、和食にかかせない要素についての紹介エリア、和食が発展した歴史についてのエリア、伝統を持続させるための工夫やテクノロジーの紹介エリアの4つに分かれて構成されていた。
大画面映像に精巧なジオラマ再現、インタラクティブな展示物が並んでおり、多くの来場者がひとつひとつの展示物やキャプションに足を止めてじっくりと眺めている。入場して5分後、有料だからと音声ガイドを借りなかったことを後悔するくらいには人が居た。
自分の地元に守口漬けというとぐろを巻いた漬物がお土産として販売されているのだが、大根のジオラマの中で妙に目立っていた守口大根をそのまま生かした漬物だったことをこの展示で初めて知った。
他にも、遺跡から出土した米の塊の化石(おにぎり?)や、江戸時代に現れた江戸懐石料理老舗番付(現代でいう食べログ)などの展示など、目を惹くものがあった。
全体的に見て、インフォグラフィックが多く、地図分布図、時系列表、米のツリーマップ、思い出のごはんアンケートの可視化など情報を読み解くための視覚展示が多く、学ぶための博物館展示らしいなと感じた。
1時間程度で見終わるだろうと思っていた展示は結局閉館時間ギリギリまで居てようやく見終わるくらいにはボリュームがあったため、余裕を持って早めに入って正解だった。
人生初めての科白は企画展だったけれど、友人に聞くと常設展示もかなりおすすめとのことで1日居られるそうなのでまた機会を作って行ってみたいと思う。