不破瑠衣の正体。
これは自分だけでなく、不破くんを好きな人なら誰しもが一度は解きたくなる究極の謎だと思う。
人智を超えた知恵の量と戦闘力に加え、この世の秘密を知る男というキャッチコピーまで作られたらいよいよ「何者なのか?」という疑問も頂点に達すると言いますか…
まず、無印群青戦記での不破くんはVS蒼の際に「私には、時代を変える権利がある。むしろ、変える事を望まれている」と話し、蒼から「誰に?神とか言うなよ」と返されてます。
不破くんはこの時誰に望まれているかは答えなかったわけですが、私は初めてこの言葉を聞いた時に"不破瑠衣の後ろに更に誰か(黒幕が)いる"と考えてました。
この予想はハズレでした。では誰なのか?と言うと不破くんしか知らないので考えようがないんだけど、本人がそう思い込んでる可能性と、本当に神のような存在に望まれているの二択なのかなと。
いやいや神とか…と思うかもしれないけど、この言葉はのちに真・群青戦記のとあるセリフに繋がりそうなので後程述べます。
「何者?」と思うのは読者だけでなく、日高マコトくんが不破くんに対して問いかけてます。
この時も不破くんは答えずにうつむくのですが、一週目の戦国時代で信長、家康、謙信らの運命を変えてきたと答えています。
時代改変者であることは認めてるけど、自身の正体についてはだんまりなので、答えることが出来ない正体なのではないかな~と。
そして真・群青では「この世の何か秘密を知る男」という新設定が加えられました。
"この世"が戦国のみなのか、国全体か、世界規模なのかは分からずで、その内容についてはお預け(?)となっていて非公開。
もしかすると群青戦記における究極の秘密…だったりする。のかも。
そして最初に述べた「神」について。
不破くんは今作で聖書を引用し、人間は誰もがカインの末裔であり殺人鬼なのだと語っています。
前作でもそうだけど、やたら「人間は…」という言葉を使って自分がまるで人間よりも上の存在であるかのように"人間"を語るわけです。
これがとても引っ掛かるというか。まるで人類を全て理解しているような言い方で(理解しているのかもしれないけど)、もしかしたら人間より上の存在なのでは?と。ちょっと非現実的な解釈ではあるけど、そのくらい異次元の存在でも面白い気がしている。
だから不破くんは神のような何らかの存在に時代を変えることを望まれている、という任務があるんじゃないかという解釈です。当然、「感情の動く方に生きている」という好奇心だけで史実を改変している可能性の方が全然高いですが。
それ以外にも不破くんは、同じ時間軸に同一人物が共存出来るという時間モノの禁じ手を平気でこなしていることや、歳を取らないという要素を持っています。
そもそもが、あの蛇石にぶつかって命を落としたはずなのに戦国時代に転生したという摩訶不思議な設定なので、かなりSFちっくでありタイムスリップ以上に"普通ではありえない現象"をいくつも抱えているんですよね。
蛇石にぶつかればタイムスリップ出来るという仕組みを解いたこと、拘置所に入ればタイムスリップ出来るという未来を知っていたということ。
人間には考えられないような秘密や正体を抱えていてもなんらおかしくないはずで。
その秘密を知りたいような、でも秘密は秘密のままでもいいような…ジレンマだけど、もう少し教えてくれると嬉しいな!とオタクは今日も考えるのでありました。