前にTwitterで書いた話。
『ゲームを良くする』ためにゲーム内容のアップデートを行うことはよくありますが、アップデートした結果ゲーム難易度やバランス面に極めて大きな影響が出てしまうようなアップデートを行うことについては、僕自身は強めの抵抗があります。
これは「アップデートによって、ゲームが別物になってしまうこと」を危惧していて、遊んでいる人にとって遊んでいたゲームが別物になってしまうことはあまり喜ばしいものではないだろう、という思いから来ています。そのため、オンラインゲームのような変化を楽しむタイプのものは例外です。
例えば、『探して!4羽』( https://toripota.com/saga4ys/ )の話。
このゲームは公開時点ではゲーム中のポーズ機能がありませんでした。ハイスコア勢にとって「プレイ途中で失敗をした場合はすぐにリセットして次のゲームに行きたい」という需要があることがわかったため、ゲーム中にポーズ機能を用意し、その中でリトライを選択できるという機能を考えました。(直接リトライではなくポーズを間に挟むのは、誤タップで即リセットが発生するのはまずいため、確認画面を挟む必要があるだろうという考え)
が、この機能は気をつけないと危険な機能です。
本作は「フィールド内にいる同じ色の鳥を探す」というゲームのため、時間をかければ誰でも正解を導き出すことができます。しかしゲーム自体に60秒という時間制限があるため、時間に追われることでゲーム足り得ています。
もし、ここに無条件にポーズ機能を実装した場合「ハイスコアを取るためにはポーズを併用するのが良い」という攻略方法が生まれてしまいます。これは大きくゲーム内容を変化させてしまうもので、僕としては許容できないものでした。
なぜ許容できないか、というのは別に悔しいからみたいなバカみたいな理由ではなく、現実には「ポーズを併用するのが良い」ではなく「ポーズを使わないプレイがゴミ」になってしまうためです。
本作のゲームルール的に、もし無制限にポーズを使ったプレイを行った場合、ポーズを使わないプレイと比べても、文字通り桁が違うスコアが出てくることが想定されます。そうなると、すべてのプレイヤーはポーズボタンを連打しながらプレイすることを強いられてしまいます。
つまり、今まじめに遊んでいるプレイヤーのプレイ方法を無に帰すようなアップデートになってしまうため、僕としては許容ができないわけです。
結果として、本作では「ポーズは1プレイ中に1回のみ行うことができる」という制限を入れることにしました。ポーズ連打によるプレイは実質的にできなくなるため、ポーズ機能が追加されたからといって既存のプレイヤーのプレイ方法は否定されません。
……みたいなことを考えながら、僕はゲームのアップデートをしています。プレイヤーさんの「こうなって欲しい!」という意見を拾ってあげたい気持ちはありつつ、実際はこの辺りを考えると採用が難しいものも多くあります。
ここの取捨選択を誤るとゲームまるごとおかしな感じになってしまうため、ここはひとつRuたんのバランス感覚を信じていただけますと幸いです🙏🙏🙏