結婚相手に求める条件は?

ryosukediary
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「結婚相手に求める条件は?」という居酒屋での話題で出てくる質問。

自分が無難に答える時は、「人を大切にする人がいいな」って答える。

けど、正直に言えば、「無い」。これが実際の自分の回答だなと思う。

この手の質問をされてすっぱり答えられない自分に少しモヤっていた時期もあるけど、自分は多分、「相手に求める条件」という発想の枠組みと異なる視点で見ようとしているからなんだなと腑に落ちてる。

具体的に言うと、自分は結婚相手を決めるにあたって「相手が誰であるか、どうであるか?」ではなく、「その2人の間にどんな関係を結べたか?」という視点で考えている。

どう言うことかと言うと、まず、相手に求める条件という発想は、前提として「個人」対「個人」という枠組みから来ているなと感じている。言い換えると、主観的な自分(一方の個人)から見て、もう一方の個人である相手はどうか?という見え方。自我というのは世界から独立して独自のものであると捉える今の世界では当たり前な見方だとも言えるけど、自分は個と個の間を取り持つ「関係性」というレンズでこの話題を捉えようとしている。

2人の間に"関係性"という一見ややこしくも見える媒介を想定することで、いろんなことの見え方が違ってくる。

いくつか例を挙げると、まず相手がどんな人であるかという資質の重要度が下がる。関係性に目を向けると、まだ出会っていない価値観が合う人よりも、多少価値観が合わなくても関係性が築けている人の方が圧倒的に大切な存在だと認知するようになる。語弊があるけど、「関係を築く上で人を選ばないし、関係さえ築けいれば誰とでも結婚できる」というスタンス。

他にも、対立構造が起こりづらくなる。好きな考え方として、「2人の関係において、私の問題(my problem)とあなたの問題(your problem)というのは存在しない。その両方が私たちの問題(our problem)なのだ」という言葉がある。「個」対「個」で捉えると、何か問題があった時、大抵それは自分か相手のどちらかが悪いということになる。しかし、関係性で捉えることで、何か問題があった時に、「その問題は2人の関係のどんな特性から立ち現れているだろうか?」という視点に立つことができる。これによって、食い違いが起きた時に、悪い方を責め立てる(大抵の場合お互いの正義をぶつけ合うことになる)のではなく、「2人の問題を解決しよう」という"We"の立場で協力できるのが、関係性の立場に立つことの利点である。

余談だけど、愛を伝える言葉も個を見るか関係を見るかで変わってくるのだろうなと思う。「あなたのこういうところが好き」は個に言及していて、「君といると、普段より素直になれるんだ」とかは関係性に言及した言葉。結婚の理由も、「この人が運命だったから」というのは個への言及で、「この人と結婚したいと思える信頼関係を築くことができたから」というのは関係性への言及になる。

関係性を捉える視点をここまで書いてきたけど、個人に着目した方がいいこともあって、個人に向けた言葉はロマンチックで、自己肯定感も上がる気がするんだよね。自分自身も個人に言及した言葉は言うし、言われるのは好きだし。なんならみんな0-100の思考ではないし、「個人」vs「関係性」という対立構造ではなく両立できるもの。片方からばかり見ているとうまくいかないことも視点を変えるとパッと視界が開けることもあるわけで、結局は両方の視点を持ってその時々柔軟にやっていこうねってことが一番に大事なことなんだと思う。個にフォーカスした世界で生きているからこそ、無意識的に個として見る視点に偏りやすいから、これからも関係性の視点を忘れずに意識していきたいと思う。

@ryosukediary
日々過ごす中で思うことを超個人的な目線で書き留めた言葉たち。