生成AIが今よりももっと普及した未来でプロダクト開発とエンジニアがどうなっているのかを勝手に予想してみる

ryota_dev
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生成AIすごいですよね、用件だけ伝えれば資料も作ってくれるし、コードも書いてくれるし、なんなら音声認識で議事録取ってくれるし、これまで人間が汗水垂らしてやってたことがものの数秒で終わっちゃう世界が来てしまいました。

私自身エンジニアですが、このような生成AIの登場により自分の仕事がなくなってしまうのではないかと危機感を持った方はほかにもいるのではないでしょうか。

今回は生成AIが今よりももっと普及して一般化した未来を想像して、その時エンジニアはどんな存在になっているのか、プロダクト開発はどうなっているのかを勝手に予想してみました。

  1. プロダクト開発スピード向上による企業間競争の激化

  2. エンジニアの市場価値の向上

プロダクト開発スピード向上による企業間競争の激化

これまでプロダクト開発において、機能開発はリソースと工数がとても必要なものでした。

しかし生成AIの登場により、これまでリソースと工数がかかっていた機能開発が大幅に軽減されることになります。

こうなると何が起きるかというと、企業がユーザーに価値を届けるスピードとサイクルがこれまでの比にならないほど高速になり、昨日出たアイディアが今日にはデプロイされてユーザーに届いているなんてことも起こる気がしています。

プロダクト開発スピードがここまで高速になると、自社独自の価値だと思っていた機能が翌日には競合他社に真似されていたりと、機能性だけでは戦えなくなる未来が来るのではないでしょうか。

そんな時企業間競争のポイントになるのは、「プロダクトストーリー」や「コンセプト」など、より人間の感性に刺さる部分になるのではないかなと。

もちろん機能自体も競争ポイントになると思いますが、未来のそれは今日の競争の姿とは別物になっている気がします。

なので、もしこの未来が来たらコンセプトづくりが上手い人、ストーリーを考えるのが上手い人が重宝される時代になるんじゃないかなと。

エンジニアの市場価値の向上

巷でも騒がれていますが、生成AIの登場によりジュニアなエンジニアや未経験エンジニアはこれからエンジニアとしてキャリアを築いていくのは難しいと言われています。

その理由としては「生成AIがミドル・シニアレベル以上のコードを自動生成する力をすでに持っているから」というものがよくあげられます。

そうなると今度は企業がジュニアレベル、もしくはミドルレベル以下のエンジニアの採用を抑えるような動きになり、エンジニア市場全体としてエンジニア数、エンジニア新規参入数の減少につながるでしょう。

この場合何が起きるかというと、世の中にいるエンジニアの数が減少してしまうことでミドル・シニアレベル以上のエンジニアの獲得競争が激化し、結果的にエンジニアの市場価値が上がるのではないかと考えています。

ではこれよりももう少し先の未来を想像してみましょう。

生成AIは学習のための材料が必要です。その材料は誰が作っているかというと人間です。今生成AIが自動的に生成しているコードは、もとは人間がこれまで培ってきた膨大な知識や経験を学習して生成しているものです。

となると今後、完全自己学習型の生成AIが生まれない限り、人間の手は必要だということです。

この時世の中は気付きます。

「あれ、結局エンジニア必要じゃね?」と。笑

慌てた企業はエンジニアの採用活動を活発にしていきますが、世の中からエンジニアが減ってしまったためになかなか採用が思うようにいきません。

世の中のエンジニアの需要と供給に大きな偏りが生まれ、

結果ジュニアレベルも含めてエンジニアの価値はさらに高まっていくのではないかと思います。

最後に

元も子もないことを言ってしまいますが、恐らく「コードが書ける」だけのエンジニアの市場価値は、上で勝手に予想した未来でも下がっていくと思っています。大事なのはコードを書いてくれるAIとタッグを組んだ時にどんな価値を届けられるかを常に意識することなのではないかなと思っています。

仕事を奪ってくるのは生成AIではなく、生成AIを使いこなすようになった人間なんだろうなと、日々感じています。

@ryota_dev
デスクセットアップ・デバイスが大好きなWEBエンジニア。ネットの喧騒から離れるためにしずかなインターネットにやってきました。脳内整理も兼ねてマイペースに思ったことを書きます。