「書くことは孤独だ」と、違国日記の高代槙生は言った。
そうなの?自分の中にあんまりその感覚がなかった。
そもそも孤独ってなんだ。言葉自体は1人で寂しいみたいな印象を持っているけど、必ずしも悪いことでもないだろう。
人と繋がっていない状態? 自分だけの物理的・心理的空間が確立されている状態?
この考えを書いているときも、どう表現するのがいいか、どこまで書くか、伝わるかな、そもそも伝える必要ある?みたいなことをうんうんと考えているが、これが孤独なのか。 それなら、自分にとっては孤独はなくてはならないものだ。
「これを見た誰かに届けばいいな」などと思えているのは、孤独なのか?他者へ影響を及ぼしたい欲求が出ているぞ。
今の会社に転職して2年ほど、社員のデザイナーは1人だった。これは孤独かもしれない。困った時に、デザイナーとして相談できることが少ない。自分がやっていることがどのくらいうまくやれているのか、わかりづらい。 「周りはもっとすごいんじゃないか」と、比較地獄に飲まれることもあった。
それでも、その中で考えながらやってきたからこそ得たものもある気がする。
過去の孤独を思い返しながら書くことをしてみた。書くことは孤独なのかもしれないが、それは自分にとって必要なものだ。