「her/世界でひとつの彼女」という映画を見た。
見た後は、自分になかった視点や発想、感情を持ち帰れてふわふわしたような、暗い中で映像を見ていて目が疲れたような、そんな感覚だった。
その後、近くの飲食店に歩きながら、映画の感想をPodcastで聴いていた。そこで、ちょっとした不快感というか、もったいないような感覚を覚えた。
Podcastの中で、パーソナリティたちがそれぞれの感想を言い合う。それが、自分の抱いていたものとなんとなく違うと感じるも、じゃあ自分はどうなのか?と言われるとうまく言語化できていないのででてこない、みたいな状態。
おそらく、まだ言語化できていないし、言語化しきれないものがふわふわした状態で、他の人の意見が入ってきてしまったので、せっかくあった自分だけの感情、感想、考えなどが上書きされてしまうように感じたのだろう。
映画の後に、他の人の感想を見たくなるのはよくあることだ。けど、自分の感想を何かしらで繋ぎ止めておかないと、すぐにどこかへ行ってしまう。
現に、飲食店から帰ってきてお風呂に入る頃には、ふわふわとした感じはどこかへ行っていた。自分の中に生まれかけていた、違う価値観みたいなものがすっかりなくなって、元の自分のホームポジションへ戻ってしまった感じ。
これを自分は、もったいないと感じてしまった。
次に映画を観るときは、ちゃんと自分と向き合う時間を取ろう。