TOHOシネマズ ららぽーと横浜で鑑賞。
原作は山田太一の小説『異人たちの夏』。主人公アダムは子供の頃両親と死別しているが、大人になってから両親が死別した時の年齢のままで現れる。一見するとファンタジーな存在に主人公が癒される話に見えるが、そうはならない所にこの作品の価値があるのだろう。
歳をとるにつれて、どうにもならないことは分かっているが自分の中で処理きれない事を抱える。作中でアダムが言うところの「しこり」というやつだ。本作には自分なりの気持ちの区切りの付け方、前に進む考え方のヒントがあるように感じた。分かりやすいハッピーエンドではないし、作中ですっきりと問題が解決するわけではないが、人間そうやって微妙にもやっとしたままで生きていくものではないだろうか。
鑑賞後はかぶら屋鴨居店で夕食。