T・ジョイ横浜で鑑賞。
事前に情報を調べたところ、海外の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」では評論家から酷評されているとのことで、観ようかどうか少しためらっていた。ただ、観客からはそこそこ高評価らしく、こういう評価のギャップがある作品には興味がある。
日本版のキャッチフレーズは「マーベル初の本格ミステリー・サスペンス」だが、制作陣はおそらくそういう意図で作っていない。冒頭で殺人鬼の素性、同期、主人公との因縁がすべて明らかにされていて、どこにも謎要素が見当たらない。
ストーリーは「追う側(ヴィラン)と追われる側(主人公と少女3人)」という構図になっている。こういうのを観ると追われる側が知恵を絞って追う側を出し抜く場面を期待するが、これといってそういう場面が見当たらなくて肩透かし感がある。主人公の能力である予知とタイムリープもストーリーを面白くする要素になっていないような気がする。そもそも、どういう条件で発動するのかも最後まで不明だったので、何かよくわからないけど能力でピンチを切り抜けられたラッキー! のようにしか見えなくて、逆に緊張感をがなくなる。ルールがわからないゲームを観戦しているような気分だった。
ラストはMCUではお馴染みのピンチになった主人公が真の力に目覚める場面があるが、これが中途半端にMCU感があるだけで、特に盛り上がらない。計略で嵌めてヴィランを倒したというより、偶然の事故で勝てたという感じ。というか、あんなので倒せることにしたら今までは何だったの?
どんな映画も何かしら良いところはあるはずだと思っているので、何か良いところを挙げたいが、これといって思いつかない。とはいえ、MCUでよくある真正面からガツガツ殴り合う以外の作品が生まれたこと自体は歓迎している。『マダム・ウェブ2』があるのかどうかわからないが(たぶんなさそう)、この方向性のチャレンジは続けてほしい。『ジョジョの奇妙な冒険』みたいな超能力 + 頭脳戦みたいなのが観たい!
鑑賞後は「立ち飲み魚参」で立ち飲み。ここは名前の通り魚介のメニューが豊富で、どれも美味しい。
(2024/08/15追記)よく見たらソニー・ピクチャーズ制作だからMCUじゃない😇