震災の二次避難の場所で

ryuayaoyaji
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 外国人労働者の受け入れは政府レベルで本腰を入れて行われているはず。だが、実際の現場ではなんとも情けない話を聞く。

 今回の能登半島地震で被災した地域に、ある東南アジアから来た労働者8人がいた。金沢の避難場所に逃げ、ほかの日本人の避難者とともにそこで生活していた。

 しばらく経ち、そこの避難者はホテルや民家などに移動することになった。衆目が集まるところよりも個別にひとまずの生活ができるほうが待遇はいい。しかし、外国人労働者は迷った。「食事からなにから、自分でやらないといけないのか」と。

 居住環境は狭いがホテルの方がいい。しかし、外国人一人で食時を用意するなど、生活するにはまだまだまだ厳しい。給料も働いている工場がストップしているため支払われていない。わずかな給料はあるかもしれないが、まったく十分ではない。

 そのホテルで住むためにもいろいろな手続きがいる。役所的なものに加え、携帯電話や保険のものなど、日本人でさえ取得するまで簡単なものは日本人でも難しい。会社も、自社の立て直しで筆者でかまっていられない。行政に助けに求めても、「日本人と同じ、平等ですから」と助けるようなそぶりもない。

 それは平等というのか。違うだろう。

 結局彼らは、自国から受け入れをサポートしてくれた団体に助けを求め、そこの職員が、いわば手取り足取り用意したという。

@ryuayaoyaji
猫さん第一主義者。50代半ばのおやぢ。