まず断じておくと、この文章を書いている時点でSwitch後継機種について確定している情報はこのTweetだけ。そして「アナウンスを今期中に行います」とあるけど、この業界で「今年中」と言ったら2年後ぐらいまで延期することは割と普通にあったりする点にも注意が必要。つまり、このTweetにはほとんど何も新しい情報は無いといっても良い。任天堂のハードウェアはSwitchで終了であり後継機種を一生開発しないなんて事は100%全くあり得ない話であり、単に「なんとSwitchの後継機種を開発しているよ」と言われても「なんと月曜日の翌日は火曜日です」と言われているぐらい何も情報量が無いアタリマエのことだと思う。
強いて言えば、このTweetでは「Switchの後継機種」という表現を使っている。この呼び方から予測できることとして、「Switchの後継機種」は現Nintendo Switchのコンセプトを継承したハードである可能性があり、「ゲームボーイアドバンス→ニンテンドーDS」や、「ニンテンドー3DS→Nintendo Switch」のような、前世代から破壊的に変わった新機軸のハードを計画している可能性は低いのではないか...?ということは推測できる。「Wii→Wii U」、「DS→3DS」のように、Switchのコンセプトを引き継ぐから「Switchの後継機種」という表現を使うのではないかと思われる。
つまり、現Switchのコンセプトである以下の点は継承されると予想できる。
Switch以前にあった携帯ゲーム機と据え置き型ゲーム機の区分を廃止して、ひとつのハードに統合する
本体一体型のコントローラーを取り外して、1人用携帯型ゲーム・ディスプレイに繋いで大画面・ローカルマルチプレイのそれぞれをスムーズに切り替えられる
特に、任天堂は「ゲーム機を持ち寄ってのローカルマルチプレイ」を重視して機能が維持・強化してくるのではないか、と思っている。ローカルマルチプレイは、スマートフォン・ゲーミングPC・PS5・Xboxいずれも不可能ではないが主流とは言えず、ハード・ソフトを一貫して手掛ける任天堂が持つ強みとして強力な差別化点になっている。
もちろんインターネットのオンラインマルチプレイを非注力にすることはあり得ないと思う。けど、たとえば現Switchはインターネットかローカルマルチプレイは基本的に二者択一となっていると思うけど、後継機種ではこれを統合してローカルの何人かとオンラインの人を交えてマルチプレイしたりとかがしやすくなってくるんじゃないかな...と思っている。「スプラトゥーン」で、ローカル2人とオンライン2人のフレンドでパーティを組んだり、「どうぶつの森」で、自分の村にローカルとオンラインの両方のフレンドを同時に招待したりとか、現状できないと思う。なんでできないのか理由は知らないけど、ハードの制約だとしたら次はできるようになるんじゃないかな。ローカルマルチプレイでも、いわゆる「おすそわけ」でひとつの本体でやるか、1人1台本体を持ち寄って遊ぶかに分かれるけど、これもモードを分けること無くシームレスにできると良いのではないか。
任天堂の新しいハードはだいたい「新しい遊び」を搭載してくる。3DSの裸眼立体視とかWiiの加速度センサーみたいな。そういうので個人的に最近気になる技術で言うと、高精度全身モーションキャプチャーとか、折りたたみディスプレイとかとか、本体が動いて踊ったりするみたいな、任天堂のゲーム機に搭載されたら面白そうな技術は色々ある。特に折りたたみ機構は「ニンテンドーDS」でゲーム専用機としての相性が悪くないことは証明済なので、現実的ではないか。DSと同様に縦方向に折りたたんで持ち運びはしやすく、展開して10インチぐらいの画面を携帯できるようにならないかな。オンラインマルチプレイをローカルとうまく統合するにはビデオチャット欲しいと思うので、画面が広くなる必要は出てくると思う。懸念は、折りたたみディスプレイというのが任天堂が求める耐久性の水準をクリアできるのかどうかだけど...。
ドックの扱い
Switchが持っていた弱点...というか矛盾として、私が思っていることは、ドックの存在がどうなのか、という所。家族でゲーム機を買うと考えたとき、それまで携帯型ゲーム機は1人1台、据え置き型ゲーム機は一家に1台だったのが、Switchは一体何台買うべきなのか?という点。1台でもおすそわけプレイで家族で遊ぶことは可能だけど、持ち運ぶ前提なら1人1台欲しい。しかしドックは1人1台必要なのか?そのひとつの回答としてドックに接続できない廉価版であるNintendo Switch Liteが用意されたと思うけど、やっぱりSwitchのコンセプトを自己否定してしまっている気がして否めない。
私の予想として、後継機種ではドックは基本別売りになり、本体は1人1台・ドックは一家に1台という方針になると思う。その代わりドックに外付けGPUや冷却用ファンが搭載され、テレビ出力時のハイパフォーマンスを実現しつつ、携帯モードのコンパクトさと維持する。ドックを別売りにすることによって、本体単体の価格も抑えられる。先述のようにマルチプレイの各モードがシームレスになっているので、ドックに接続した大画面で何人かと、別で本体を持っている人がローカル、さらにオンラインのフレンドも交えてマルチプレイができる、みたいな感じになると楽しそう。
タイトル
ローンチタイトルとして、先述のシームレスなマルチプレイと相性が良いタイトルを持ってくると思う。任天堂のメインストリームシリーズで数年間展開が無い「どうぶつの森」はマルチプレイと大変相性が良いので、時期的にはローンチタイトルに選ばれてもいいと思っている。ただ、新ハードの発売黎明期にはアーリーアダプターなゲーマー向けタイトルをぶつける方が相性が良いと思うので、そういう意味でどうぶつの森がローンチタイトルを担うに適任なのかは疑問が残る。現Switchと後継機種で同時発売、いわゆる縦マルチにすれば解決しそうだけど、任天堂は成功したハードの後継機種でそういう縦マルチはあまりやらない印象もある。
完全な新タイトルの予想は極めて難しいので、既存タイトルの移植で何が出るかを考える。個人的には「FF7 REMAKE」あたりのPS4後期ビッグタイトルがSwitch後継機種に入るのでは、と勝手に妄想している。あとは一生音沙汰の無いSwitch版の原神とかが、Switch後継機種に対応として改めて登場するのでは。
近年、携帯型ゲーミングPCの発展によりCyberpunk2077やELDEN RINGとかが携帯して遊べるようになったので、出すかどうかはともかくスペックはそのあたりに着地するんじゃないかなと予想している。
予想
携帯・据え置きの統合や取り外し式コントローラーといった、現Switchのコンセプトは踏襲
ローカルマルチプレイとオンラインマルチプレイのシームレスな統合
10インチ折りたたみ式ディスプレイ
2025年3月発売
価格は34,980円 / 249米ドル
ドックはGPUと冷却ファン搭載で別売 19,980円 / 149米ドル
ローンチタイトルは「どうぶつの森」が現Switchと縦マルチ。サードパーティからは「FF7 REMAKE」「原神」
名前は、いろいろな人とつながるゲーム機、「Nintendo LINK」でどうだ。