体感中学生とか、それくらいだったかも
教室?のような場所で、現実では小〜中まで学校が一緒だった人(以下Aとする)に話しかけられる。最初は普通に話していたし、相手の持っていた写真をみせてもらったりしていた。しかし途中でAの様子が変わって、「良くないことが起きる」「自分も経験があるから」「言う通りにして欲しい」と、神妙な面持ちで今から私を良くないものが襲いに来ると話してくれる。それを担任と思われる先生も聞いていて、しかし本気にはあまりしてないような反応で、危ないね、一緒に頑張ろう、と幼児をあやす様に言ってくれていた。
Aはいくつか道具を取り出す。そして化粧品のようなものを準備しながら私に「どういう風になりたい?」と聞いた。しかし未だ事態が飲み込めず質問の意図が汲めない私は何も答えられない。Aは痺れを切らして私の顔に手を寄せ、透明だが細かいパールで白く見えるようなグリッターで私の目を縁取った。そのあと、赤黒い液体(匂い含め保健室の赤チンみたいだった)を綿棒に染み込ませ叩くように私の歯を着色。更に赤いティントでリップをひかれ、最後に酒を口に含んだAとキスをした。ほぼほぼメイクのような、それでいて呪術的なような施術をされ、この後何が起こるのかと不安になる私。担任は私とAのキスをしばらくひやかしていたが、その後飽きたのか急にどこかに消えた。
場所はいつの間にか祖母の部屋に変わっている。狭い部屋でAは私のそばを離れず、しかし落ち着いたように話をしていてくれていた。悪いものとはなんなのだろう、全てはAの思い込みで本当は何も起こらないんじゃないだろうか、と私は不安になっていたが、少しして急に考えがまとまらなくなり、身体の重さに姿勢すら保てなくなる。 Aは 来たか、と真剣そうに部屋の閉じられた扉を見つめ、ドアノブに何やら赤い紐をくくりつけていた。少ししてドアに衝撃が加わる。「開けてよ」と言う声は姿を消した担任のものだった。
Aは床に這いつくばっている私に、自分の言葉で相手を拒絶するよう促す。私は言われた通りにしようとするが、どうにも掠れた声しか出せない。ドアは2度、3度と大きく揺れ、遂にはヒビが入り、破片が飛び穴が空き始めた。穴越しに目が合った担任は生気がなく、しかしハキハキとした声で私にドアを開けるよう提案する。チグハグなその様は酷く不気味に見えた。Aは私に「自分の意思と言葉で抗わないと意味が無い」と説明する。私はできるだけ大声で「お前を入れることは無い」と言い、続けて「今後一切、私がお前に会おうとすることもない」と言った。だんだんと身体が暑くなり、えも知れぬ怒りのような感情が湧き上がるのに身を任せ、私は大声で相手を拒絶し続けた。
そのうち、担任の姿をしたものはスンと無表情になりとぼとぼ歩いて去っていった。私は息切れしながらそれを睨み続けていたが、Aの
「今はもう大丈夫だろう」という言葉を認識し、そのまま目を覚ました。