■入院四日目
久々にぐっすりと眠れた。
点滴類は外れているし、検査や説明も無い日で、暇であった。
点滴を外してからは「歩いたほうが良いよ」と言われたので(恐らくエコノミークラス症候群予防のため)、病棟内を散歩した。といってもまだ腹筋が痛く、背を伸ばすと腹部が引っ張られて痛むので、若干背を丸めながら歩いた。
他の階にも行ってみた。土曜日で外来がないため院内はひっそりしている。
外来棟の掲示物をじっくり見たり、院内のファミリーマートの品揃えを観察したりしたが、それでも潰せる時間は30分が限界で、徘徊した後は病室に戻って、面会に来た旦那とお喋りをし、iPadで漫画を読みYouTubeを見て過ごした。休日に家でゴロゴロしている時と何ら変わらない過ごし方だが、それでも早く家に帰りたさが募った。
院内の徘徊での発見といえば、病院のファミリーマートの雑誌コーナーは官能小説誌が充実しているということぐらいだ。
四日目の食事。夕食の揚げ茄子おろしかけが美味しかった。油を吸った茄子は良い。
■五日目
9時に診察があり、退院OKとなったので、さっさと荷物をまとめて退院した。久々に外に出たが、小雨がぱらついて寒かった。
四日目の食事。朝食に出る切り身は夕食に出る切り身よりも小さめであった。
■入院について所感
予定よりも入院日数が延びたが、入院生活は特に不自由は無かった。看護師さんもとてもよくしてくれた。
入院生活に必要なものリスト、というものを調べると大体含まれているS字フックを持って行ったが、そもそもS字フックに引っ掛けるものがなかったので特に必要なかった。院内Wi-Fiはデイルーム(電話をしてもよいフリースペース)ではしっかり繋がるけど、病室ではイマイチだったので快適なネットライフを送りたい場合はWi-Fiレンタルをしたほうがいいかもしれない。個人的には、ずっとスマホを見て目が疲れたので、紙の本を持って行けば良かったと感じた。
最低限必要なもの(衣類、タオル、歯ブラシ、歯磨き粉、コップ、ティッシュ、ウェットティッシュ)はレンタル備品としてあるので、家から持っていくものは充電ケーブルと下着、ペットボトルストロー、ぬいぐるみぐらいだった。しかしこれは病院によると思うし、私が入院した病院は特に入院時の支援が充実している方だと思う。
ぬいぐるみは大きさにもよるが、あればあるほど安心するし、クッション替わりにもなるので良い。あまり持っていくのも…と思い入院時は一つだけ持って行ったが、手術後に旦那が追加で持ってきてくれたので良かった。ぬいぐるみに対する看護師さん、お医者さんの反応も様々で面白い。かわいいですねと言ってくれる人、お好きなんですかと言ってくれている人…「人形」呼びする人はぬいぐるみに特に関心が無い人だと思う。
また今回は大部屋だったが、基本的にベッド周囲のカーテンは常時締め切っているので、よく漫画やドラマで見る、大部屋の患者同士の交流といったものは一切なかった。コロナ禍の余韻というのもあるかもしれない。コミュ障なので助かった。
食事も普通に美味しかった。よく病院食は味が薄い、と言われるがそんなことは無く、毎回ペロリと間食した。廊下に献立表が貼ってありカロリー等も記載されているので見ると、一日の食事の塩分量が10g以下に抑えられている。これはすごいことである。普段の生活では、だいぶ気を付けないと1日の塩分10gは軽く超えると思う。1食でも外食や市販のものを食べると無理だ。塩分量を抑えながらも満足できる味付けを考える管理栄養士の方々の苦労は推して知るべし。味が薄いと言っている人は舌が麻痺しているので日頃の食事を見直した方がいいと思う。
初めての入院・手術は予想外のことがあり、主に旦那が心理面で大変だったが、まずは終わって良かった。あとは病理検査の結果と、合併症発生に関するお金周りのあれこれについてが残っている。