去年の春から専門学校に通い始めた。
それだけで、みんなから褒められた。
褒められる理由が一切分からなかった。
色々あって普通の高校を中退して、1年間を無駄にした。そのあと、バイトをしながら通信制の高校に通った。怠惰が原因で、1年留年した。
労働力になれたから、生きていくには困らなかった。ライブだって行けたし、課金だってできた。
でも、その中身は空っぽだったと思う。今じゃよくわからないけど。
2年間逃げ続けた結果、1年につき140万円払って、それをなんとかマイナスからゼロに近づけるためだけの時間なんて、褒められるようなものじゃないでしょ?
0を1にするわけでも、1を10にするわけでもない。どれだけ頑張ったって、きっと-2くらいにしかならない。
周りは年下だらけだし、「一応」を「いちよう」って平気で書く人ばっかり。「流石にそれくらいは……」を出来ない人が大量にいる。正直めちゃくちゃストレス。
でも、身の回りにいる同い年の人達に目を向けると、みんなとっても立派な人間。自分なんかより100倍大人だし、100倍自立してる。言葉遣いとか、他人への配慮とか、そういう所を見てしまうと、死にたくなる時さえある。
普通に生きてりゃ、今頃就活。人それぞれ就活に対して思うことはあるだろうけど、そのステージに立てているだけで羨ましい。
それに対して自分は、誰かへの甘え方すら忘れて、ただ迷惑を振りまくだけの人間になってしまった。
人付き合いも分からない。中退した時に、今までの人間関係は全部なくなった。転校だらけだったから、なくすものは少なかったんだろうけど。
過去の自分が大嫌いだから、中退前の記憶は一切ない。頭を打ったとか、事故にあったことはないけれど、気がついたら忘れて、思い出せなくなっていた。あるとしたら、保育園に通っていた頃、ジャングルジムのてっぺんから落ちたという記憶だけ。それ以外は、何も覚えてない。
部活で一緒だった人の名前も、担任の先生も、全部知らない。
ああでも、昔から逃げることだけは得意だった気がする。ドッジボールとか、何も出来ないのに最後まで残ってたっけ。
結局、そういう事なんだろうなぁって思う。何も出来ないのに生き残り続けて、死に損なって。でも、この世から離れたくなくて、また逃げ続ける。
そんな人生なんだろうなぁって思ってたけど、色々あって考えが変わった。
その話は、まぁ、またいつか。
眠れない夜ってあるよね。
そうだ
もしここまで読んだ人で、「褒める理由がわかる」って人は、教えて欲しいな。