親が子どもに伝えるべきこと。社会のルール、マナー、あいさつとか。挙げればキリがないし、教育方針によっても全然違う。
ふと、「一つに絞るとしたら何だろう?」と思った。わが家の場合(というか、私の場合)はコレ!が見つかったので書いておく。
「大好きだよ」に勝るものなし
結局コレですよね。「大好きだよ」。親が伝えてあげたいこと。絶対に伝えないといけないこと。
特別なことをしなくていい。あなたの存在自体が素晴らしいんだよ。生まれてきてくれてありがとう。そんな意味が詰まった言葉。
まだ喋りが拙い頃だからこそ、こちらも純粋に伝えてあげられる。あと、「親から」というのがめっちゃ大事なことだと思う。
ちょっと引かれるかもしれないけど、長男が1歳半になるまで、「大好き」なんて一度も口にしたことがなかった。
もちろん、愛おしい気持ちは身体中から湧いている。でも、それを口に出そうという感覚は無かった。恥ずかしいし。
「0歳児には毎日100回、1歳児は50回伝えてください」
長男の発達に悩んで行った、幼児教室の体験で開口一番言われたこと。
「大好き」を1日100回伝えてあげましょう。ぎゅーっと抱きしめながら。
衝撃。ただただ衝撃。えっ、知育のコツとか実践するんじゃないの??たったそれだけ??
こんな感じでね!と、先生はぬいぐるみを抱きしめながら「大好き!」と5回繰り返した。回数をこなせば、連続してもいいらしい。ちょっとザルやなと思った。
「はい!やってみましょう!!」
めちゃめちゃ抵抗があったけど、やらないと一生帰れなさそうだったので、やってみた。
「大好き!大好き!大好き!大好き!だいすっきっ!!」←やけくそ
この時は、「恥ずかしい」しかなかった。でも、家でやるうちに気づいたことがある。
「私の人生で求め続けてたやつやん」
「大好き!」を伝える瞬間は、唐突にやってくる。遊んでいるとき、昼寝から起きた瞬間、寝る前のベッドの上。
最初のうちは、「あっ、宿題やらなきゃ」感覚で、思い出した時に伝えていた。一貫性は全くない。
子どもからすれば、何もしてないのに愛情を伝えられる。
↑これ、めっっっちゃ大事。大事すぎて5000回は言いたい。
「何もしてないのに好きでいてくれる。自分の存在をまるごと愛してくれる」
唐突に伝えられる「大好き!」には、そんな意味が詰まっている。
それに気づいた時、私自身が求め続けてたものだと気付いた。わたしの認知が歪んでた原因がここにあった。
「大好き」が無かった25年
愛情に関して、私の認知はかなり歪んでいると感じている。
「私を好きでいてくれるのは、利用価値があるから」だと、本気で思い込んでいた。
それが、友情でも、信頼でも、愛情でも。
「今はこの人にとって都合が良いから仲良くしてくれてるだけ。私が一つでも失敗したら嫌われる」
そんな気持ちで、20代前半まで過ごしていた。今振り返るとめーーーーっちゃ苦しかった。よく生きてたな私。
休職をきっかけに、「何もない私」を愛してくれる人がこんなにもたくさんいるのかと気づけた。
その時に初めて、自分の認識が間違ってることを知った。みんなちゃんと、愛してくれてた。
もっと早く気づいて、自分を大事にしてあげたかったなぁとも思った。
ありのままを愛してることを伝えたい
「あなたがいてくれるだけでいいんだよ」
これを伝えられるのは、親だけの特権だと思う。
子どもの年齢が上がるにつれて、人付き合いの中での利用価値みたいなものは、やっぱり多少なりとも考慮される。
子ども自身も、好かれるための技術をどんどん身につけていく。
それが始まる前に、「存在自体を愛してくれた人」がいることってめちゃめちゃ大事だよなと思っている。
あと単純に、「大好き」を伝えた後の子どもが可愛すぎる。にっこにこで、「グヘヘww」と笑ってる。
起きたら「大好き」を伝えてみよ。ちょっと熱くなって書きすぎた。早く布団から出ないと。おわり。