要領が悪いのに完璧主義。めんどくさい性格のせいで、ムダに凹むことが多かった。
家庭科でミシンをしょっちゅう壊すくせに、誰よりも上手く縫えない自分が嫌だった。
メンタル不調で休職した20代。認知行動療法という、かんたんに言えば今の自分を受け入れる治療を繰り返した。
「わたしには出来ないことがたくさんある」たぶん周りが気づいてたことを、この時やっと受け入れられた。
出来ないのに凹むってムダやんな。
失敗を前提に考えると、驚くほど生きやすくなった。
もっともっとズボラに生きたいので、
「3回目に成功すればOK👌」
という法則を作ってみた。失敗に関する悩みの9割が消えた。
この法則に出合えたのは、私の天敵、ミシンのおかげだった。
もう二度と会うことはないと思っていたミシン。永遠の別れを告げたはず。なのに、子育てが始まると、怒涛の勢いで迫ってきた。
「ベビーグッズ作れますよ!?賢い子にしたいでしょ!?知育!!知育!!」
「えっ!?保育園グッズ手縫いですか!?どうせ下手なんやから時短しましょうよ!!」
重すぎる腰を上げて、実家のミシンと再会を果たした。20年ぶり。
1回目は瞬殺だった。1分でミスった。でもメンタル激つよになってたので(当社比)、2回目の生地を切り始めた。その時思った。どうせミスるからもう一枚いっとこ。
案の定、2回目もやらかした。でも、一応なんとか完成した。
ここで終了でも良かったけど、生地がもったいないので3回目も頑張った。全ての失敗を生かして大成功をおさめた。いや、めっちゃ綺麗やん。
さらに調子に乗りたい私は、これが1回目の作品だと思って眺めてみた。ミシンの天才かと思った。
以前の自分なら、1回目の失敗で悔しくなって凹みすぎて諦めてたはず。でも実際は、ミシンの天才になれた(当社比)。
3回挑戦する環境を整えるだけで、大満足の結果が出せた。
「わたしはいつか成功できる」という確信を手に入れたおかげで、失敗が怖くなくなった。やりたいことに即挑戦できるようになった。
失敗もたくさんあるけれど、ムダに凹むことは無くなった。
きっと、すごい人達もいっぱい失敗してて、それを1回目の作品のように見せてるだけなんだろう。そう考えると、不思議なくらいラクに生きれているる。(←めるるの亜種みたいになった)
ありがとうミシン、達者でな。おわり。