夫と私が所属する社会人団体の定期演奏会本番の日。ここ数年、私は体調や仕事で都合がつかず、夫だけが演奏に参加しており私はスタッフ参加だったり客席参加だったり、という状況。今年も客席から演奏を聴いてきた。
指揮を振る夫を観ていると、普段はひょろっとした身体のどこにそんなエネルギーがあるのだろう?と毎回ふしぎに思う。ひたすら色々な指揮者の音源を聴いてイメトレはしているらしいのだけど、家では練習らしい練習をしている訳ではない。これが才能ってやつか……と思い知らされる。私は譜読みも練習も時間がかかるタイプなのでシンプルに羨ましい。
個人的に思い入れのあるチャイ5はどれもとても良かった。2楽章のある一瞬、後列に座っている奏者の表情がふわっと幸せに満ちたのを目撃してしまい涙が堪えられなかった。
演奏するって本当に楽しいし、表現したいことに対して理想の音色がみんなで出せたときの幸福感はたまらないものがある。私もそういう一瞬が忘れられなくて、もう20年近く音楽から離れられなくなっている。いまはまだ全力で演奏に向き合う余剰のエネルギーがないのが悲しいけど、年内〜来年には演奏活動も再開したい。
[服]チェコメディカルドレス(foufou #31)/幾何学模様の靴下/黒リボンパンプス