固くてごろごろ具が入ったパンが食べたい、と夫と意気投合したのでひと駅先のパン屋に歩いていく。ゴルゴンゾーラハチミツとクランベリーホワイトチョコナッツの2種類を購入。明日からの朝ごはん用のつもりだったのに誘惑に負け、昼ごはんに半分ずつつまんでしまう。むぎゅむぎゅと噛み締めるたびに小麦の旨みか口いっぱいに広がる。幸せ。ワインが飲みたいね、と言い合う。
午後は夫は楽器の練習へ、私は靴を買いに代官山へ。気になっていた靴ブランドが珍しくセールをするというので思い切って本店に行くことにした。いろいろと試着し、最終的にプロパーの靴を購入する。大きなリボンのついた黒のポインテッド、仕事にも履いていけそうな程よい甘さでとても良い。それはそれとしていつも履いている黒のエナメルパンプス(2代目)も形が崩れてきてしまったのでそろそろ3代目に買い替えたいなあと画策している。
夜はいつもの『光る君へ』視聴。「香炉峰の雪」エピソードの絵作りの美しさにはっとしたのも束の間、怒涛の展開であっという間に45分が過ぎてしまった。道兼がまともに見える……!汚れ仕事を引き受ける“役目”を全うする覚悟とも取れるけど、父親の呪縛かは逃れられない虚しさもあるよなあ、とも思ったり。
そのまま『虎に翼』を1週間まとめ視聴。法廷劇の最中に男子学生が野次る場面が辛すぎて思わず一時停止してしまった。真剣でいることを揶揄されること、言い返すと感情的だ・ヒステリックだと論点をすり替えられること、どれも身に覚えがあり過ぎて苦しくなる。そういった揶揄に対して声を(時には手を)上げるために“強く”振る舞うこと、あるいは歯を食いしばってなんてことないかのように振る舞うこと、どちらの気持ちもよくわかる。 色々な場面で怒りを露わにするよねさんに対して涼子さまが「私もあなたのように周りを気にせず声をあげられたら(以下略)」と褒めるシーンがすごく好き。前段階として「お気立てに難がおありでしょ」と苦手意識があったことを告白した上で、それでも行為を讃えるというのがとてもよかった。相手を全肯定できなくても、ひとつひとつの振る舞いや苦しみに対しては尊敬したり共感したりできる。そういうのが連帯だよなあなんて思ったり。
花江が泣き出してしまうシーンも胸が詰まった。家事は褒められることがないのが辛い、寅子が「親友」ではなく「兄のお嫁さん」と呼ぶようになってしまったのが寂しい、というのも現代に通じてしまう辛さと寂しさだ。該当場面、特に後者はあまりにも自然な流れで描写されていたので花江が泣き出すまで気づかなかった。無意識の言動で誰かを傷つけているかもしれないという視点、人には人の地獄があるという多層的な苦しみが示されていて濃密なシーンだった。来週はどうなってしまうのだろう。
[服]セーラー襟ワンピース(foufou #51)/黒カーディガン/黒ラメ靴下/NIKEエアリフト