最近感想書くのをサボっていたので纏めて
青い壺/有吉佐和子
有吉佐和子大好きだしずっと本屋で平積みされているので読もう読もうと思っていて漸く手に取った
青い壺が色々な人の手を巡っていくお話で、日常系と言えると思う
つくづく思うのが日常系で人柄も変わっているわけではないのに話を面白く書けるのが凄いなと
1話目が一番印象的だったかも
穏やかな人がカッとなる瞬間の切り口が良かった
あと別の話でホロホロ鳥が食べたくなった
仮縫/有吉佐和子
オートクチュールの世界で兎に角タフネスな主人公が生きる話
最終的には赤いスーツを来た時の主人公の実感が全てだと思うし、歳を重ねても重ねた時の強さを身につけていくのだと思う
とにかくタフネスだった
最後の最後にああ思えるやつはすげえよ
あと華やかな世界の描写が見応えあってやっぱり有吉佐和子好き
女型/不知火京介
同時刻ごろ、別々の舞台で親と子が死んだところから始まる歌舞伎役者の話
歌舞伎役者の日常が書かれているという意味で面白かったし明かされる真実も嬉しかった
あと主人公が褒められていると嬉しいので嬉しいシーンがありました
主従も嬉しい
結構分かりやすく伏線が振られていて構成が参考になる
最後の結の部分の華やかさが好き
わりと暗いシーンが多かったから余計に華やかだった
バランスって大事なんだなと感じる
胡蝶殺し/近藤史恵
急逝した歌舞伎役者の息子の後見人になるところから始まる
ミステリというかちょっとした謎があるお仕事モノみたいな雰囲気?
歌舞伎役者って大変なんだな〜と思った
やること沢山あるし弟子の面倒は見なきゃいけないし……主人公がめちゃくちゃ良い人なのでストレス無く読めて面白い
歌舞伎の世界で御曹司は運命だという後書きも面白かった
姫君を喰う話/宇能鴻一郎
鯨神目当てで買った官能小説が中心の短編集
鯨神は流石に良くて生臭さというか土臭さ磯臭さ?人間の営みの感じと美しさと力強さが凄かった
凄みのある文章に憧れる
他の短編も筆力すげ〜〜となり良かった
凄みが欲しい