ジェフユナイテッド市原・千葉の開幕戦(VSモンテディオ山形)。
正直言って、私は、浮かれていた。
昨季活躍した主力の大半が契約更新し、頼もしい選手も補強し、「継続と進化と広がる可能性」を感じた。
実際、世界三大カップの一つである『ちばぎんカップ(VS柏レイソル)』を、ほぼ危なげなく制した。
いける。今季はJ2優勝、J1復帰が本当に狙える。開幕戦?そりゃ、苦手な相手だけど、結局はどうにか勝てるだろう。そんな感じで浮かれていたのだ。
しかし、そんな浮ついた慢心は、たやすく打ち砕かれた。
2―3の敗戦。J2優勝を目指し、本気と覚悟を持って臨んだ第一歩でいきなりつまづいた。試合終了後しばらくは茫然としていた。いつの間にか抱いていた慢心を恥じ、頭では敗戦を受け止めつつ、感情がついていかなかった。
そんな私の気持ちを晴らしてくれたのは、他ならぬモンテディオ山形のサポーターさん達であった。
試合後に立ち呑みが催される酒屋に行くと、既に山形のサポーターさん達が来店していた。山形のサポーターさん達は、ジェフをリスペクトしてくれつつ、屈託なく私に接してくれた。おかげで、曇っていた私の心は、晴れわたった。
単純と言われたら、そのとおりであるが、サポーター同士の何気ない交流が時に癒しになる。その癒しをくれた山形のサポーターさん達には心から感謝したい。
そして、立ち呑みの場を設け、美味しい日本酒と焼鳥を提供しつつ、楽しく会話させてくれて交流を取り持ってくれた酒屋『SakeBase』にも心から感謝したい。
と、感謝していたら、自然と心がすっかり落ち着いた。心の持ち方は、案外、ちょっとしたきっかけで変わるものだ。一つ、また賢くなった気がする。
なお、この話は、ジェフの強さを否定するものではなく、今後の伸びしろを信じているものである事を付け加えておく。闘いは、始まったばかりだ。
【了】