刺し子をしている。
手仕事系が絶望的に不得手で家庭科の成績は3以上取れなかった私が刺し子をしている。
きっかけは5年ほど前に職場のストレスでボールペン写経をしていた時のこと。
あまりに念を込めすぎてボールペンを折ってしまった。
それくらい当時の職場は耐えがたいもので、転職先が決まるまではどうにか何かで紛らわせねば…とたどり着いたのが刺し子だった。
ひと針ひと針、思いを込めて刺した。
あの時私にあんなこと言いましたけど、ひとつも自分に非がないと思ってること自体凄いですよねあなた。
その口縫って閉じて差し上げます。
手の動きもうるさいしこっちを見る目にも耐えられないので、指は全て繋げて脇の下と上腕も縫い付けてあげましょう。
瞼は下瞼に縫い付けて閉じた瞼の上から目が開いてるように見えるように刺繍してあげましょう。
などと、ひと針ひと針、思いを込めて刺しました。
出来上がった布巾は実家の母が使っています。
縫い物得意じゃないあなたがこんなに綺麗に刺せるのねえ!などと言われましたが、さすがにあらゆる思いを込めて刺したからね、なんて言えず。
今日、久しぶりに刺し子をしました。
今はあの時のようなストレスはないので、純粋にデザインと糸の色を考えて楽しみながら刺しています、ご安心を。