水平線

1枚向こうの風があなたを呼んでいる

手を繋いでいて

降り注ぐ白と強い海風の残像がわたしを押しやって

地に落ちた黒の影が曖昧な酸素を奪い去る

ああ 無くしていくのは

わたしのほうから

翼を羨んだこの足

空を駆けるにはまだまだ遠くて

不確かな明日を望んだ君の横顔を斜めに見るの

決めつけた愛の方向が目に見えない嘘になっても

水底についた心臓がまだまだ鼓動してるから

@sanekawawa
日記や詩を書きます