Taylor 314ceを買った

Takahiro Miyoshi
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公開:2024/6/2

エレクトリック・アコースティックギターTaylor 314ceを買った。先月のカメラに続き散財が続いている。

エレアコを買うことになったのは、大学時代に所属していたのアコースティック軽音サークルのOB・OGで9月にライブをすることになったからだ。アコギとしてはS.Yairi YD-75は持っているのだが、学生のころ使っていたピックアップFishman Rare Earth Blendは壊れて捨ててしまっていた。ピックアップだけ買うという選択肢もあったが、S.Yairiはもう15年以上使っていて低域の鳴りにも不満があり、カッタウェイタイプのものもほしかったので、新しくエレアコを買うことにした。

一緒にライブに出るサークル同期に声をかけて、御茶ノ水のギターショップをまわることにした。はじめからTaylorは念頭にあった。1本目のギターは前述のS.Yairiだが、2本目はサークルの先輩から5万円でゆずってもらったTaylor 410だった。S.Yairiの低域に不満があるのは、このギターの鳴りがとてもよかったのが大きい。そのギターはサークル内で代々後輩に受けつがれて私が3人目だったので、私も卒業時に後輩にゆずって手放していた。

最終的にTaylor 314ceを買ったのだが、いろいろと試奏したので印象を書き残しておく。当初の予算は20〜25万円だったので、その価格帯のものが中心となっている。

最初に比較したのはMartinのSC-10E、SC-13E、SC-13E Specialだった。これらはアンプを通した音のピエゾ感が強く、好きになれなかった。ピックアップはFishmanのものとL.R.Baggsのものがあったが、いずれもTaylorの方がずっと自然に聞こえた。

次に試したのはCole Clarkである(型番は忘れてしまった)。同行したサークル同期に教えてもらってはじめて知ったのだが、オーストラリアのメーカでピックアップシステムがおもしろいとのことだった。たしかにフェイスセンサや、ハウリングしにくい超高域用のコンデンサマイクは特徴的で、アンプから出る音はとても自然だった。しかし、店員さんの説明によると、ライン出力の音にこだわっているため生音には期待しない方がいいとのことで、たしかに生音の鳴りは微妙に感じた(店員さんの言葉で先入観があったかもしれない)。あと、見た目があまり好きになれなかったというのもある。

いちばん迷ったのはMatonのギターだった。こちらもオーストラリアのメーカで、Cole ClarkはMatonの職人が独立して創業したそうだ。量産モデルとしては弦高がもっとも低く、弾きやすさが売りとのこと。ボディの薄いThe Maton PERFORMERは非常に弾きやすく、アンプから出る音もよかった。また、EBG808CのMichael Fixシグネチャモデルの中古が30万円弱であり、これも生音・アンプともすばらしい音だった。サークル同期はこれがいちばん気に入ったらしい。

ただ、最終的にTaylorの音がいちばん好みだった。Taylorも314ce以外もいくつか試した。型番を知ったうえでの先入観かもしれないが、214ceと比較すると314ceのほうが音に深みがあった(言語化がむずかしい)。Maton PERFORMERとの比較で312ceも弾いたが、このサイズではMaton PERFORMERに軍配があがる。また、マホガニートップの324ce(322ceだったかもしれない)も弾いたが、少しおとなしい印象なのと、見た目があまり好みでなかった。ローズウッドを使用した314ce Special Editionというのもあって、これもよかったのだが、さすがに当初の予算をオーバーしすぎだった。

中古の2017年製Taylor 314ceであればほぼ当初の予算どおりだったが、買ったのは2023年製の新品で349,900円である。Taylorのギターは、ピックアップES (Expression System)のバージョン、V-Classのブレーシングかどうかで値段が変わるらしい。また、細かい点では電池ボックスのサイズも変わっており、古いものだと小さすぎて電池が入らないことがあるそうだ。2017年製の中古は最新のES2ではあるものの、V-Classではなく、電池ボックスも小さいものだった。最後は、新品なら10年保証になるという店員さんの説得で決めた。買ったのはアコースティックプラネットで、MatonとTaylorを中心に大量に試奏させてもらった。

次回の合わせに向けて練習をがんばりたい。

@sankichi92
音楽とSF小説が好きなソフトウェアエンジニア