たとえ自分が何者でもなかったとしても、若さは自分を大きく見せてくれる。
自分は17歳でアプリ開発の仕事を始めた。
本当に何もわからない所からのスタートだったが、若いこともあって周りは自分の成長を信じてくれた。
それから4年経った現在でも、低いハードルを超えるだけで「若いのに、学生なのに」と周りは温かく評価してくれる。
このように、若いうちは気概さえあれば周りは評価してくれる。非常にありがたい。
そう、若いって最高なのだ!!!!!
ただ厄介なことに、自身の若さを常に前面に出すのはかえって毒になる。
「僕は〇〇歳だけど / 学生だけどこんなことやってます」これは若者が他人に印象を残せる最も簡単かつ有効な方法で、正直自分もよく使う。この文章の冒頭もそう。
こういう若さを前提とした切り口に頼りすぎると、自分が若いという事実を過剰に意識するようになる。
この過剰な意識は自分の行動を学生や若者という小さな範囲に収めるようになって、やがて「低いハードル」しか飛べなくなってしまう。
また、若いうちに得た経験がその先の人生で永遠にアドバンテージになるとは限らない。
自分みたいに学生のうちに仕事を始めている人は、同世代の人間より必然的に経験もお金もある。ただそれは「マラソンでフライングしてる」ぐらいの優位性しかない。
どれだけ頑張っていたとしても、学生時代に積んだ数年間の努力は、その先平等に与えられる40年のキャリアで単なる誤差になる可能性だってある。
いずれも嬉しくないお話ではあるが、これらを把握して自身の若さと向き合う方がより良い方向に転ぶと考えている。
例えば、若くしてスキルを持っていたとしても、若さを取り除いた自分を評価してくれという姿勢の方がスキルの鍛錬に繋がる。
あとは、若くして経験がある自分とそうでない若者という構図が一時的であると考えれば現状にあぐらをかかずに済む。
こんな具合に、基本的には若さに起因する利点に頼り過ぎない姿勢でいて、たまに利用するぐらいが自分の思う理想的な若さとの向き合い方だ。