新規だ。いつも。常に。そうありたいと思っている。
謙虚さというよりは自戒として、いつでも何であっても新規を名乗るようにしている。歴が長いから偉いという理屈はなく、同様に通算数や課金額にも偉さを感じないようにしている。人には人それぞれのペースや限度があるし、極論古参を名乗りたかったら一次創作をするか子供を産むしかないと思っているため。だからムビナナ新規で吹替新規でRL新規で、とにかく私がそれに出会うまで支えてくれた人たちのことを忘れてはいけないといつも思う。ようにしている。リアルタイムで立ち会った人にしかわからない臨場感があり、後から追った人にしか味わえない耽溺がある。それぞれがそれぞれにとってかけがえのない体験で、そこに優劣はない。ないよ。ないことになっている。あるのはセンサーの精度の違いだけ。ということになっている。
大人になってだいぶ経った。自分の嗜好や習性と折り合いがついてきたし、良く言えば安定して悪く言えば固着化した。使い慣れたものや体に馴染んだものを見つけるごとに一つの旅が終わり、廃盤にならないことを祈るのみの日々が待っている。パンプスの爪先の形にも肌着の素材にも、お茶の銘柄にも手綱蒟蒻のレシピにも正解が見つかっていく。自分で決めた心地いい正解を更新するだけになる。
ここ10年くらい月に一本映画を見ることにしていて、まあ……九割くらいは見れている。今年は加えて、月に一回ミュージアム的なものに行くことにした。基本的には絵か立体を見るつもりだけど、水族館とか博物館でもいいことにする。せっかく東京に住んでいるんだし、もしかしたら舞台的なものも見に行けるかもしれない。意図的に新しいことをしたほうがいい。特に、多分子供を持たない人生を想定している場合。
ノルマを課して新しいことをしたいと思う。それで意外なものにハマって、新しく何かの新規になるかもしれないし。新規って楽しい。オタクって大きな情報の塊が好きだしね。