前座
頻繁に利用するサービスのWebページを開くとき、いくつかの方法が考えられる。
サービス名で検索し、その結果の一覧から開く
「ブックマーク」などに登録しておき、その一覧から開く
URLを指定して開く
大きくこの3種に分けられるだろうか。頻繁に利用するサービスを1で開く人は少ないだろうが、とりあえずこの3種があるということにしておく。
前提が長くなるので概要を先に述べると、頻繁に利用するサービスのトップページを開くようなとき、3をとることが増えたという話だ。
その上で長ったらしい前提とどうでも良い主張をお聞きいただける方のみこの先へどうぞ。
ブックマークの分類
私のブックマークにはとにかく多くのページが登録されている。特に確認はしていないので正確な数はわからないが、ざっと数百はあるだろう。
それだけのページを同階層で管理するとなると、目的のページを探し当てるだけで骨が折れるに違いない。1より遅くなるのは明らかだ。となると必然的にディレクトリ構造を作成してページを分類することになる。
ところで一口にブックマークに登録しているページと言っても、大きく2種類に分けることができる。一方はサービスのトップページ、他方はそれ以下の(細分化された)ページだ。
例えば私はブックマークにZennのトップページを登録しているが、Zennに投稿された個別の記事をもまた登録している。
今回はこのうち前者についての話だ。なんだか回りくどい説明をしてしまったのでここらでお茶でも。
(´・ω・)っ旦~
さてZennのURLは「zenn.dev」で、しずかなインターネットのそれは「sizu.me」だ。非常に短い。このようなページを開くならば
ツールバーからブックマークディレクトリをクリック
ディレクトリに登録されているページ一覧からZennをクリック
より
キーボードショートカットで検索バーに移動
キーボードでURLを入力
の方が遥かに速い。カーソル移動が発生しないのが何より良い。キーボードで全てを完結させたがる私のようなパソカタオタクにとって、これは何より重要なことだ。
きっかけはイーロン
このことに気付いたのは最近のことだ。TwitterがXとなったとき、「x.com」が「twitter.com」にリダイレクトされることが話題になったのを覚えているだろうか。
このとき「TLDの前に1文字しかないとは識別性もあったものではない」と考えていた。とはいえリダイレクトされる様を観察したくなった私はそれを検索バーに入力したわけだが、その入力性に驚嘆した。これまでURLを直接入力する機会が少なかったため、識別性と入力性とがトレードオフの関係にあるという考えが抜け落ちていた。
新たな気付きを与えてくれてありがとう、イーロン。
入力性を下げる条件
このことに気付いた私はいくつかのURLで入力性を比較し、次の仮説を得た。
3LDが登場するとストレスを覚える
これは「.」の入力性の低さに起因する
同様に「/」も入力性が低く、2LDまででもディレクトリを含むとやはり入力性が落ちる
3LDがなくても2LDが8文字を超えるとストレスを覚える
4文字以下の場合は極めて体験が良い
4文字というのはLinuxコマンドから来るものと考えている。4文字程度のコマンドと4文字程度のサブコマンドとを入力する程度の手間には慣れている。これが4文字程度の2LDと4文字程度のTLDとに変わっただけということなのだろう。
また想像になるが「.」「/」に入力性の低さを感じない場合はより長いURLの入力にもストレスを覚えないだろう。念の為に補足すると、TLDは体験に影響を与えなかった。
当初は「youtube.com」や「github.com」にもストレスを覚えたが、7日と経たない内に慣れた。
斯くして、私は頻繁に利用するサービスのトップページはURLを直接指定して開くようになった。とりわけ利用しやすいのはやはり「x.com」「zenn.dev」「sizu.me」などだろう。とはいえ「amazon.co.jp」「nicovideo.jp/my」なども十分に許容できる。
当然では…?
さて私のようなパソカタオタクが気付くということは、だ。先人は疾うに同様のことに気付き、長ったらしいURLに不満を持っているに違いない。
そもそもUI/UXに精通したcatnose氏のことだ。ZennやしずかなインターネットのURLもこのことを踏まえて決定したに違いない。
重ねて言うが、パソカタオタクにはマウスが介在しない操作を至上とする人が少なくない。そんな人に向けたWebサービスを展開するならば、2LDが4文字以下であることは重要なポイントの1つとなるのかもしれない。
TLDは数あるとは言え、4文字以下の2LDなど使い切られているような気もするが。