私の所属するCraifがアドレスしている予防医療の分野はどうセグメントを切るかにもよるが、まあTAMがかなり大きい。一方でまだまだ新しい市場であるし、一部のコアなイノベーター層を除いて、想定顧客の事業に対する解像度も高まり切っていないだろうというのがこの分野に飛び込む前の肌感であった。
事業開発としてジョインし、非連続的な事業成長を実現するのであれば、対症療法メインの医療領域において、ユーザーにおける"健康でありたい"という至極根源的なジョブに対する行動を"病になってから治す"ではなく、"健康を維持する"方向に、大きく転換しにかかるような認知/行動変容を起こすことが必要になるだろうと考えていた。
非常に難しいチャレンジだが、やろうとしていることは極めて合理的であり、きっと人類がいつかは向き合うべき課題であると考えた。そうであるならば、こんな課題を解きにいける経験はそうは得られないだろう。
実際やってみての感想は、「やっぱめちゃむずい」、「でも、すごく面白い」
どのように市場にペネトレーションしていくか、市場を構成するN1のユーザーに如何に届けるか、受容して、満足していただくか。ファネル毎に課題はあるし、未成熟な市場であるからこそ各ステークホルダーとのコミュニケーションも苦慮する要素が多い。
ただ、やることとしては不確実性を飲み込みつつも、一つずつイシューを定義し、仮説を構築し、検証・分析し、次の仮説を潰し込みに行くというシンプルな問題解決プロセスである。その小さな実験が上手くいったり(*)、ユーザーから前向きなサービス体験への感想が寄せられた際にはこれまた何とも言えない喜びが込み上げてくる。
*仮説検証好きは大学院で研究をやってた頃から。事業サイドでもこのプロセスは経験できるし、結構楽しめる。
ということで、取り止めのない文章になってしまったが、こんなところで終わろうと思う。サウナに行ってきます。