罪と悪という映画を見た。理由は予告編に出ているDELTA9KIDみたいな見た目の高良健吾がイカしていたからである。
あらすじ。
春・晃・朔・正樹は幼馴染だったが、中学生時代に正樹が何者かの手によってこの世を去り、残された3人が犯人と思われる人物を粛清する。春のみが罪を被り、事件を機に疎遠になった3人。春は半グレとして成り上がり、朔は農家を継ぎ、晃は警察になって22年の時が流れる。ある事件をきっかけに22年前の犯人が別にいるという疑惑が浮上し、警察となった晃と半グレのトップとなった春が再会する。
感想。
本作は、人間に備わる善性と悪性について強調して描かれているのが印象的だった。悪の象徴として登場する半グレと極道はそれぞれのトップは家庭を持ち、子供を大切にする描写が見られ、正義の象徴として登場する警察は腐敗している様子が描かれていた。特に半グレのトップである春が家庭を大切にしているようなシーンはかなり多く、社会が悪人と見なす人々もまた一人の人間として生活しているという側面を描写しているようだった。
不満点としてあがるのは、22年前の事件と半グレvs極道の抗争がリンクしており、それぞれの真相が明らかになるという話であるものの、後者についてはぶん投げ気味に終わってしまうところである。
観客目線、半グレと極道の抗争は殺し合いにまで発展するほどバチバチで、どう収集をつけるのか期待していただけに余計に消化不良に思えた。いずれ春が苦境にたたされ、長くは生きられないだろうということが示唆されているものの、劇中ではっきりとした決着を見たかったというのが本音である。
予告編で期待した高良健吾はめちゃくちゃ格好良かった。ああいうタイプの服を着こなしすぎだろと思った。