神椿代々木決戦二〇二四というイベントに行ってきた。2DAYSだったので2日とも行った。現地に。
DAY1
カンザキイオリが卒業し「集団制作体制」なって以降、V.W.P初のライブになる。
特に天気も見ずに家を出たので、傘を持っておらず雨あられに打たれてしまい、会場に着くころにはぐちゃぐちゃになっていた。座る席も盛大に間違えて「あっ、あっ、ごめんなさい、、、」。
無事正しい席に着けた。ステージを見た。
相変わらず、両端にバックバンドがむき出しになっていた。ここがブレなければ何でも良い。5人のボーカルを抱えたデカいバンド。そういうのが見たい。
セットリストは新体制への移行を意識していそうだった。前半は1stアルバム「現象」の曲で固め、それ以外・それ以降の曲は後半で展開された。
印象に残ってるのは「飛翔」「祭霊」「機械の声」。
飛翔は、新体制の1曲目としてリリースされた。新たな始まりを告げるにしては歌詞がとても後ろ向きで、飛翔にネガティブな意味合いを含んでいそう曲である。
個人的な事情で去年の11月くらいから運気が下降傾向にあり、心が少しだけ暴れているのだけど、この日に飛翔を聴いたら何だか少し許してみたくなった。
祭霊は祭壇と言霊のマッシュアップである。客の反応が悪かったのが印象的だった。花譜とV.W.Pに関しては何度か現地参戦をしているのだけど、客のレスポンスはとても良い。良すぎて横で大声で歌い始める人が居たりする。6人目のメンバーかな?と思うほどの大きさで。
その客層で何かしっくりきてない空気を感じたので、違和感をおぼえた。
考えられるのは、
世代的にマッシュアップを知らない。
マッシュアップを知ってるが刺さっていない。
杞憂。
のどれかなんだけど、そもそも若い層はマッシュアップとか通ってんのかを確認する術がないので、謎は謎のままである。自分目線は近年流行った印象がないので馴染みがないんじゃないかと思っている。
祭霊は供給が止まったカンザキイオリの曲から新しいコンテンツを生み出すために模索してるんだろうなと思った。もっとバラバラに分解したり何曲もぶつけたりすると、分かりやすいインパクトが出そうだけど、歌詞が破綻するしエクストリームすぎる試みを公式でするのは難しかったりするのだろう。
機械の声はV.W.Pから派生した合成音声ユニットであるV.I.Pのための書き下ろし曲だった。作曲は香椎モイミ。良いね。香椎モイミ。
V.I.Pは合成音声をユニット化してステージに立たせるというコンセプトがSFでとても気に入っているので、この調子で定期的に何かやらかしてほしい。自動化したライブ表現が見たい。
全体を通して感じたのは、やはりカンザキイオリだったなと思う。現象の曲を前半に固めたのはかなり良かった。喪失感のようなものはあまりなく、シンプルに良い曲を沢山残していったんだなと感心や感謝の念が強かった。
神椿はチームでライブを作っているという点を前面に出すことを元々意識している印象だったが、今回はその傾向がかなり強かったように感じる。集団制作体制に移行するにあたってそのスタンスを改めて提示したかったように見えた。
終演後に2ndアルバム「覚醒」が発表された。飛翔に対する個人的な思い入れもあり、覚醒には期待を寄せているところがある。先日発表された感情も良かったしね。作曲は着信アリのあの着メロの人が絡んでるみたいね。
現象は待ちくたびれるほどの時間がかかっていたので、半年ほどで覚醒のリリースまで持っていったのは相当頑張ったな、と思う。それほどまでにカンザキイオリの消失は大きな出来事だったんだな、とも思う。