先日、伊丹空港に行ってきました。飛行機に乗るためではなく、ともだちと、空港内の飲食店でごはんを食べ、展望デッキで飛行機を眺めてから、お土産屋さんで大阪のお土産を買って帰るためです。
私が飛行機に乗ったことのある回数は、たぶん両手の指で足りる程度。旅行は好きだけれど、移動手段についてはたいていの場合新幹線か夜行バスを選びます。お金がないので交通費は安く上がれば上がるほどいいと考えていたこと、思い立ったが吉日、と突発で旅行を決めても移動手段を確保しやすいこと、単純に新幹線に乗っている時間がわりと好きなことや、夜行バスなら睡眠時間を移動に充てられるので現地での自由時間がより多く確保できること、万一の墜落の可能性を考えるとやっぱりすこしだけ飛行機に乗るのは怖いこと。いろいろ理由は挙げられますが、結局はわざわざ飛行機を選ばなくても楽に行ける先を選んで旅行していることが一番の理由という気もします。
数少ない飛行機での旅先、8割ぐらいが仙台なんじゃないかな? LCCだとタイミングによっては往復で一万円ぐらいで行けてしまったはすで、新幹線で東京に行くより安くてはやい。かつ仙台はホテルも安くてごはんもおいしい。緑が多く道幅も広く歩いていても楽しい街なので、好きですね、仙台。大阪の空港は伊丹と関空の2箇所あるんですけど、LCCが飛ぶのは関空のみ。つまり、私にとって飛行機に乗るとは関空に向かうことであり、関空と、あと目的地である仙台空港の2箇所以外、空港という場所をろくに知らない人生だった。
伊丹空港に行くのもだから、この日が人生で初めてだったはずです。
このツアーの発端は、ちょっと前に、わりとよく会うともだちと、すこし前にひさびさに会ったその子とも共通のともだちと、ひさびさに3人でごはんでもどうでしょう? という話になったことです。中華を食べたい、という意見が出たので、じゃあお店探してみるね、みんなも行きたいお店あったら教えてね、みたいなやり取りをして、つまりは中華を食べられるお店を探そうね、ということになって、その後最初に出てきた候補のお店が伊丹空港でした。しかも中華を食べたいと言っていた張本人から。
伊丹空港って、中華料理屋さんだったんだ……。
ちなみに伊丹空港内に中華を食べられるお店は2軒ありました。大阪といえばの定番お土産、551のレストランと、担々麺がメインっぽいなんかおしゃれな中華屋さん。最初はこの中華屋さんに行きたいという理由で伊丹空港に行くことになった(?)んですけど、閉店してるよ!みたいな連絡が来て、私は、551はテイクアウトのみのお店で買い物して帰ることはまあまああるのですが、レストランになってる店舗には入ったことがなくて気になっていたので、じゃあ551に行こうよ!となった。でも空港着いたら担々麺のお店もぜんぜん営業してたんだよな。謎です。
あと551は、個人的には豚まんよりもしゅうまいが好きです。というか餡の味の方向性とか肉肉しさがけっこう近いから、基本的に豚まん好きな人はしゅうまいもぜんぜん好きだと思う。ただ豚まんは、皮のボリュームもあってひとつ食べるとそれだけでけっこうお腹いっぱいになっちゃうのに比べて、しゅうまいはいくつかつまみながら他のものも食べる、みたいなことができる。お酒飲みながらちまちまいろんなものを食べたい人間にとってはしゅうまいのほうが楽しい。いやあの皮がおいしいともいえるんだけどね豚まんは。この日は海鮮焼きそばとしゅうまいを食べて、飲まない子には断りを入れてビールも飲みました。焼きそば、おいしかったです。あれもテイクアウトさせてほしいという気持ちになった。
伊丹空港には展望デッキがあります。滑走路を眺めながらコーヒーが飲めるおしゃれなカフェもある。関空は、セキュリティチェック後の待合みたいなエリアから滑走路を眺めることはできた気もするけれど、飛行機に乗らない人がただただ飛行機の発着陸を眺めることができるスペースはなかった気がする。
と、思って調べてみたらいちおう展望デッキ自体はあるんですけど、たぶんターミナルとは別の建物なんですね、専用のシャトルバスじゃないと展望エリアにはいけなくて、その分ちょっと敷居が高いのかもしれません。そもそも関空に行くこと自体が時間もお金も結構かかるので、旅行の予定はないのに飛行機を見ながらぼんやりするためだけに関空に行く、という時間の過ごし方はそうとう贅沢な気もします。
そうそう、伊丹空港、電車で行こうとすると結構遠くて面倒、みたいな印象があったんですけど、市内の主要な駅からは直通のバスがでていて、バスの運賃も思ったより安くて、なんかぜんぜん気軽に遊びに行ける場所だった。さすがにお土産屋さんやごはん屋さんは大きな荷物持った人が多かったんですけど、展望デッキは、飛行機に乗る予定はないけど飛行機を見に来た、みたいな雰囲気の人のほうが多かった気がします。広々として気持ちよくて、けっこうなペースで飛行機が飛んでいくので見ててもずっと楽しかった。写真も撮ろうとしたのですが、これはめちゃくちゃ難しかったです。飛行機の大きさとか滑走路によって離陸のタイミングが違うし、基本ずっと動いてるものだから永遠にピントが合わないし。飛び立つ瞬間を、1回ぐらいはきれいに撮りたいなぁと思ってけっこうがんばっていたんですけど、結果的にはぜんぜんだったな。
まだ明るい夕方ぐらいのタイミングで展望デッキに出て、秋の空がすっかり真っ暗になるまで、結構な時間飛び立つ飛行機を眺めていました。途中で一緒に行ったともだちのひとりが「もう私たちたぶん1000人ぐらいが飛び立つのを見送ったね」みたいに言ってて、なんかすごいなぁみたいなことも考えていた。
ちなみに、かなり暗くなってから、おしゃれなカフェからも見れるはずなんだよね? みたいな話をしてカフェに移動はしたのですが、暗くなってしまうとカフェの店内からはあんまり外がきれいに見えず、結局ずっと喋っていたな。それもまた楽しかったです。
今回ご一緒した人たちとは、そもそもは同人活動を通して知り合ったんですけど、それぞれ、イベントにまったく出ない時期があったり、SNSにまったく浮上しない時期があったり、これはもうほぼ付き合いが途絶えたかもしれないぐらいの期間交流のない時期とかもあって、でも結果的には完全に途絶えることはなくこうやって会って喋ると楽しい時間を過ごせたので、そういうのも、不思議だし嬉しいなぁみたいな気持ちになる。旧Twitter現Xの方ではぜんぜん交流なくなってしまった人とブルースカイで再会できて、結果的にまたゆるゆる交流できてたりみたいなこともありますし。
なんか、タイミングとか状況の変化とかで疎遠になってしまう関係ももちろんあるんですけど、切れてほしくない縁は切りたくないって思っていたらなんとか繋げ続けられるのかもしれないなぁみたいなことを考えたりもしていました。まあ実際には、切りたくないが一方的な気持ちではないことが絶対条件ではあるし、縁を繋げ続けるためにはそれなりの行動なり態度なりを取らなきゃ難しいとも思うんだけどね。という、飛行機とはまったく関係のない話で今回の日記は締めくくるのでした。
ちなみにお土産屋さんでは、たぶんいちおう大阪のパティスリーのかわいい飛行機のアイシングクッキーと、京都の串わらびというわらびもちと、奈良の和梨を使ったビールを買いました。大阪のお土産、他の近畿のお土産と比べると(見慣れているせいもあるかもしれませんが)やっぱりあんまり魅力的ではないかも、となってしまう。むか新の焦がしバターケーキはおいしいよ、と聞いたのですが、空港には5個入りとかしかなかったので今度むか新の前を通る時があったら買ってみようと思います。むか新どこにあるかわかんないけど。空港おもしろかったなぁ。飛行機に乗る予定はたぶんしばらくないんですけど、気軽に行けることが判明してしまったのでぼんやりしたい気分の時にはまた行ってみたいかもしれません。担々麺もおいしそうだったし。