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わがまま気のままシャルドネさま

satsuki
·
公開:2026/7/16

この間(けっこう前)遠方のおともだちと飲んだときになんか高そうな奈良のワイナリーのワインを出していただいて、へぇー奈良にもワイナリーあるんですねぇみたいなお話をしていたのですが、なんと大阪にもワイナリーがあるらしい。そういえば河内ワインとか聞くもんな。河内ワインと河内鴨の店、みたいなのも探せばあるのかもしれないです。個人的に河内の方はさすがに泊まるほどではないが交通の便的になかなか行きづらく、めっちゃいいお店あるよ!とかもし教えてもらえても足を伸ばすのは(ディナータイムはなおさら)難しい……みたいな地域なのでそんなお店があったら逆に泣いてしまう。あってくれるな。いや、あったとしても私には教えないでください。

それはそれとしてその大阪のワイナリーが見学ツアーとかもやっているワイナリーらしく、なんかよくわからない成り行きで知人に「よかったら行ってみませんか?」みたいなお誘いを受けたので、じゃあ行ってみるか、みたいな気持ちで先日行ってみることにしたのでした。

同行者がぜんぜん気の置けない友人とかではなかったので写真ほとんどまともに撮れてないんですが(ぬいもいない、さすがに)普通の住宅街みたいなところ(とはいえ広めでお庭もしっかりしたいいお家っぽいお宅が多くはあったのですが)で一本裏路地にはいると突然昔の蔵をそのまま改造したようなめちゃくちゃ趣のある建物が出てきてとても素敵だった。中の作りとかもめっちゃ良かったです。古い建物好きな人はワインに興味なくても楽しいのではないかと思いますがワインに興味ないのに行くとワイナリーの人はさみしいと思う。みんなワイン大好きで情熱がある感じがしたので。

大阪ワインの歴史をたどるみたいな感じで周辺の史跡とかぶどう畑の見学みたいなこともさせてもらったんですが、この辺りがどうもここみたいな趣ある古い町並みと普通に今時の町並みが結構シームレスに入り乱れてる一角っぽくて、かなり歩くのが楽しいところでした。犬矢来のある通りとかしれってあって本当にここは大阪か? になってしまった。最寄り駅でいうと柏原辺りになるのかな? と思うんだけど、とにかく散歩の楽しそうな街。住宅街の一角に突然焼き菓子屋さんとかもあって、めちゃくちゃ気になったんだけどなんせ同行者が全く気の置けない友人とかではなかったので……いやあそこ本当に行ってみたかったんだけど……今度一人で行く……? めっちゃ遠いが……。

あとなんかすごいデカい楠の植わっている神社とかあった。お参りはさせてもらえなかった(石段が結構すごくて……同行者が全員疲れ果てていて……まあメインはワイナリーですしそうとう暑い日でしたしね……)


河内ワイン、とひとくちにいっても、河内ワインを作っている河内地方のワイナリー?ワインメーカーは会社としては7社ほどあるそうです。大阪でぶどうを作ってるというイメージも私には(住んでるくせに)まったくなかったのですが、ぶどう畑も結構たくさんあるみたいだった。大阪は実は日本全国で一番最初にぶどうの商業的栽培に着手し成功した土地だったとのことで、思わず山梨じゃないんですか!?みたいに聞いてしまったけどなんと山梨より早いらしい(冗談交じりのテンションですが、山梨に国産ワインのブランド持っていかれたんですよー、みたいな話をしていた気がする、世の中いろいろである) まあ大阪って意外と台風も直撃しないし、山の方なら多少涼しくてぶどうも栽培できるのかな……?みたいなことを思っていたのですが、台風の被害には遭っていたみたいなのでそうでもなく……? まあ、大阪の台風はなぜか夜のうちに通り過ぎる事が多いというだけでまったくかすめてもいないみたいな年もさすがに少ない……か……。

日本のぶどう栽培は湿気を避けて風通しをよくするために基本棚栽培なのですが、棚栽培だからこそ台風の際には棚ごとすべての木が倒れるみたいな大損害になることが多く大変だった、らしい。で、その落ちて売り物にならなくなったぶどうの再利用の手段としてのぶどう酒醸造が大阪ワインのはじまりなのだそうです。本場ヨーロッパではぶどうの実を踏んで果汁を搾り出しますが、日本人の精神性として食べ物を足で踏むということには抵抗が強く、日本酒醸造に使うもろみ搾り機を改造してぶどう搾り機を造ろうとした、みたいな話もおもしろかった。日本人は食べ物を足蹴にできない(でもそれだと香川のうどんとかは大丈夫なのか……?という気持ちにもなるので気になって今調べたのですが、かつて香川では他府県の人にうどんの製造工程を目撃され難色を示されたみたいなエピソードが紹介されていたので、やはり日本では基本的に食べ物を踏むのはNGで、香川のうどんだけが特殊なのかもしれません)

これがたぶん堅下本葡萄という大阪のワイン用ぶどうの品種……かなぁ? なんか、写真本当に撮るタイミングがなくてばたばたと撮れそうな時だけ撮っていたのであんまりはっきりと記憶になく……品種的には山梨の甲州に近い白ワイン用の品種で、でもワインにしたときの特徴はぜんぜん違うというお話でした。もう袋掛けされていますね。袋掛けは夏の季語。袋掛けされた果物を実際にちゃんと見たことがなかったので、漠然ともっと全体をきちっと包まれてるのかなぁみたいに思い込んでいたのですが、すくなくともぶどうに関しては袋というよりは傘掛けっぽい感じがする。桃とかはもっとちゃんと本当に袋に包まれてるんじゃないかな。いや見たことないんだけど……。

こちらのワイナリーではワインといえばのシャルドネも育てていて、それは明確に写真撮る時間なかったので絶対写真には残っていないんですが、シャルドネ、どこでも育つ品種なのでいろんな国で白ワイン用のメイン品種として作られている……というイメージだったので、このワイナリーの人がシャルドネのことをずっとシャルドネさまと呼び「とにかく気難しくて気位の高い面倒くさい品種で!」みたいに言っていたのがやたらと印象的でした。

湿気に弱く、雨に当たるとすぐだめになって、実の感覚が詰まっているので自分たちの圧にやられてはじけ飛んだりもする、みたいな話だった。ぶどう畑の見学ツアーがあるので見学者のために比較的低い位置に見学用のシャルドネ畑は作っているけど、そちらのシャルドネはけっこう栽培中に落ちたり駄目になってしまいがちて、実際ワイン作りに使えるのはもっと高い位置に作ってる本畑みたいなところのものがメインになります、みたいな話もしていた。つまりシャルドネはあくまで寒冷地に強いだけで高温多湿には弱い、ということなのかな? やっぱり大阪、ぶどう作りに向いていないのでは……? いやでも山梨も夏は信じられないぐらい暑いか……山のほう行くと涼しくてからっとしててらぶどう畑はそっちのほうということなのかもしれない……山も……暑かった気はするが……でも甲府から北杜の方に行ったらさすがに北杜のほうがちょっと過ごしやすかったかな……山梨行ったのもうめちゃくちゃ前だからあんまりはっきり覚えていないかもしれません。2回行って2回とも夏だったからとにかく暑かった記憶がある。

あるいはこれは、やはりヨーロッパのメイン品種が日本の気候に合わないから日本の独自品種で作ったものが日本ワインの主力になっている、という話なのかもしれません。たしかベーリーAとかもそうなのかな? ベーリーAも見てきましたしこれは写真はあるはずだけどもうどれかわからない!(これは本当に良い経験になっていますか?) たしかベーリーAは茎?軸?のところも赤いのが特徴なんです、というお話を聞いて、見ればまだ実は青かったのですが軸は確かに赤くて、なるほど赤くなるぶどうは軸まで赤いんだなぁとその時の私は勝手に思い込んでいたのですが、これはあくまでベーリーAの特徴なので赤くなる品種でも軸は緑色のものもぜんぜんあるみたい。難しい。

試飲はたしかスパークリングと、ベーリーAの赤、シャルドネと堅下本葡萄の白、かな? あとブランデーも作っているとのことで限定生産のめちゃ高いブランデーもちょっとだけ飲ませていただいたのですが、これがもうめちゃくちゃ香りが良くておいしかった……正直ワインよりこっちのほうが印象にのこっているのでやはり私はワインがあんまりわからないのかもしれません。1本二万円ぐらいするブランデーで、いくらそんなにかぱかぱ飲むタイプの酒ではないとはいえさすがに自分用に買うには高すぎる&どんなタイミングで開ければいいか分かんなすぎる、で買えなかったんだけど、いやおいしかったなぁあれ……もうワンランクお高いやつもあって、さすがにそっちは試飲もできなかったのですが正直かなり気になっています。繊細すぎてブランデーらしい味が好きな人には逆に受けない味かも、みたいにお話されていたので私もたぶん飲んでも良さが分からない気がしますが……(なんだかんだ華やかだったり派手な味が好きだと思うので……繊細な舌の持ち主ではない)


今回、あんまり知らない人とか親しくない人の集まりに混ざっていたので、正直行くまでワイナリー見学自体は楽しみだけどちょっと気が重いな……ぐらいに考えていたのですが、結果的には参加してよかったなぁと思います。おもしろかった! おもしろかったので、やはりちょっとでも気になるなーと思ったことには積極的に参加なり挑戦なり、していったほうが人生は楽しいんだろうな、とも思いました。秋にはワイン祭りとかもやってるらしいのでまた足を伸ばせたら行ってみたいなぁ。素敵な街だったし、ビールのお祭りはしょっちゅう行ってるけどワインのお祭りは行ったことない気がするので。これもまあひとつの人生の実績解除でしょうか。