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日本海を見て美味いものを食べる、新潟編3日目

satsuki
·
公開:2026/9/16

旅行は舞台を新潟に移し3日目に突入するわけですが、と書きかけたところで気付いたのですが昨日も一応新潟にいたのでは? でも昨日は食べて飲んだだけなので新潟の「観光」は今日からです。2日目の最後に書いた通りしっかり飲みすぎた私は結構ちゃんと体調わるめの状態からスタートしたんですけど、起きれないとか動いたら吐くみたいなとこまではいってなかったので当初の予定通り開館時間に合わせてまずは水族館に向かいます。

新潟市水族館マリンピア日本海は、新潟駅からバスで25分ほどのところにある水族館。初日に行ったかもすいがかなり特化型の個性的な水族館だった分なおさらそう感じるところもあったのかもしれませんが、全体的にバランスのよい「ザ・水族館」みたいな水族館だったな、という印象があります。館内も広かったと思うんだけど、建物周りの庭というか遊歩道というか、そんな感じになってる敷地が広くてのんびり散歩とかできそうですてきだったな。あとショーの開始時間が全体的に遅めで(一番最初のショーであるペンギンの餌やりがたしか10:30から)そのおかげか土曜だったわりに朝の人出は少なめで落ち着いていた印象があります。開館直後に入館して、ひととおり館内回ったあとに午前中のショーを巡って離脱しましょうか、ぐらいの予定で出かけたのですが、それでわりとちょうどよかったかな。ただ、すごく空いてる、と思いながら巡っていたので、イルカショーの会場が広くてかつしっかり埋まっていたことに「こんなに人いたんだ……!」みたいな驚きを感じてしまった。全然違うというかこれは逆かもなんですけど、なんかバス停でバスとか待ってる時も、こんなに並んでて乗れるかな……て思っててもいざバス来たらぜんぜん余裕があったりもするし、私は人間の概算を把握するのが下手すぎるのかもしれない。

魚の話じゃなくて恐縮なんですが、ウミガラス、というあひるとペンギンの合いの子みたいな鳥類がすごく可愛かった。直立するとあひるもペンギンみたいな姿になるのかな、という気持ちになる。いや、あひるも直立はしてるんだけど……直立? 直立って何……?

そしてペンギンって直立してたり水中を泳いでるときはめちゃくちゃ「ペンギン!」という種族の顔をしているのに水面に浮かんでると急に水鳥の雰囲気を身にまといはじめるんだな、ということにこの日急に気づきました。よく見たら翼がひれなことと足の付き方以外はけっこうな水鳥フォルムである。

ショーの一環としてトドの餌やりタイムがあったのですが、かなり生まれたばかりの赤ちゃんトドがおり(今年の6月生まれだそうです)赤ちゃんは母乳で育つのでまだ餌やりタイムは無関係とのことでインストラクターさんと他のトド達がごはんタイム兼トレーニングをしている周りをかなり自由奔放にうろちょろしていてあまりにもかわいかった。ごはんタイムはじまるまでずっと寝てたし終わるころにまた眠りはじめました。本当にかわいすぎる。

あと、水族館の近くにだいぶ昔からやってる美味しいジェラート屋さんがあるよ、と教えてもらっていたので、一通り見終わったあとにせっかくだからと行ってきました。私はキャラメルとエスプレッソを頼み同行者はルビーグレープフルーツと杏仁を頼んでいた。一緒にごはん食べに行くのは毎回楽しいはずなのに食の好みは違いすぎる。不思議だなぁとは思います。

水族館で買ったお土産を置いていくためにホテルに寄って、ついでにちょっとだけ駅構内のお土産屋さんも覗いたりして、次の目的地は今代司酒造という酒蔵さん。ここは新潟駅から徒歩圏内にある、酒蔵見学を実施している酒蔵で、まあせっかくだから酒蔵見学はしたいよね!ということで予約していました。駅を離れてちょっと住宅街みたいな一角を進んだ先に突然現れるおしゃれな門構え、という感じで外観すごく素敵だったのにまた写真撮ってないな。これは見学コースで見せていただいた蔵内に保管されていた古い看板。

なかも店舗スペースはすごくきれいで新しそうに見えましたが、酒蔵案内をしてくれた(どうにも口ぶりからすると先代社長っぽい)お方は「大きい酒蔵だと一年中お酒作ってるんだけどうちは小さい蔵だから冬に1年売る分を全部作ります」とか「最近成功してる蔵は若い人たちがおしゃれな感じのパッケージを作ってていいね、うちはまだまだだな」みたいな話をしており「……ちい……さいのか……?」みたいな気持ちにはちょっとなってしまいましたね……おしゃれラベルのお酒も多かったしかなり成功してる寄りの酒蔵に見えるのですが……でも確かに地元の居酒屋でよく見かける類の銘柄かと問われればそうではないので、大きい蔵とか成功してる蔵ってそれぐらいからのイメージなのかも。

新潟では唯一木桶を使った酒造りもしている、とのことで蔵には木桶もあったのですが、その木桶が大阪は堺で作られたものだと聞いてはるばる大阪から訪れた私はさすがにおお!となってしまった。大阪、商いの町と言われる一方で実は職人の街でもあり、なんか確か堺の方は刃物とか有名だった気がするんだけど木桶とかも作ってるんだ……木桶仕込みの純米大吟醸が、瓶に経木を巻いていてそれがめっちゃおしゃれで素敵だったのですが四合瓶しか置いていなくて、さすがに四合瓶を持ち帰るのは……と思って買えなかったんだけど(あとご自宅用にするにはまあまあ高かった……大吟醸なのでと言われればそれはそう……)記念に買っても良かったかな……と振り返って考えてしまっています。一合瓶であのデザインあったらいいんだけどちいさい瓶でやるには原価も手間もかかりすぎてしまうのかもしれません。

あとお知り合いの職人さんが作ってくれたという手吹きガラスの十升瓶があってすごかった。濃い緑の瓶が機械生産で薄い水色のほうが吹きガラスで、間近で見ると手吹きガラス特有のあのさざなみみたいな模様がきちんと見えるし、あと機械生産の瓶には継ぎ目がありますみたいに解説していただいて確かに!になってしまった。多少の誤差はあるもののきちんと十升入るそうです。この翌日に燕三条の地場産業振興センターに行ったら、マグロ解体用のマグロ包丁とそれとほぼ同じぐらいの大きさのばかでかい出刃包丁が展示されていたのですが、こういう「ばかみたいにでかいものを作る」は職人の腕の見せ所のひとつなのかもしれない。十升瓶、瓶だけでもなかなか重たかったので、お酒詰めたらたぶんもう普通のひとは持てないんじゃないかな? え、十升瓶って実用品なんでしょうか……?

酒蔵見学にはノンアルコール含む4種のお酒の試飲もついてくるのですが、それとは別に代金を支払うことで蔵で作ってるほぼ全種の試飲ができるようになるプレミアム試飲みたいなコースがあり、まあ当然のように追加料金は払ったのですが、試飲コーナーにこんな注意書きがあって笑ってしまった。このあとも飲むし追い出されたくはないので試飲はかなり控えめ控えめでがんばりました。絶対自分では買わない超高いお酒とかもあるので、元を取る!という気持ちで行くなら買えそうなラインはお味見程度、絶対買えないやつは気持ち多めに、みたいな調節をしていくといいのかもしれません。でもこれおいしいなーって思ったの、そこまでめちゃくちゃプレミアムなラインではなかったので、私が日本酒に求めている味は結局おいしい食べ物に合うすっきり系のお酒なのかもしれない。でも香りは華やかなほうがうれしい……香りのよいものが好きなのでたぶん……。

あとここ、酒ガチャという500円で何かしらの酒が当たるサービスがあり、1等だと大吟醸の四合瓶とか当たるのかな? と思うのですが、お試し気分でやったらなんとまさに試飲でこれ好きかもな、みたいに行っていたやつの小瓶が当たったので気持ち的には大当たりでした。1等とか絶対当たらんけど四合瓶当たっても持って帰るの大変で困るよね、などという話もしていたので本当にちょうどいい塩梅で嬉しいものを引けたな、と思う。どうやら肉に合うらしいのでどうせならちょっといい肉買ってこようかな、と思っています。

この今代司酒造から歩いて5分? もっと短いかな? ぐらいのところに峰村醸造直売店、という味噌蔵が経営しているお土産屋さんがあり、味噌は冷蔵っぽいからお土産は買えないだろうけど味噌ソフトとか味噌プリントがあるらしくて食べてみたいからちょっと寄っていいですか? という感じで立ち寄った。味噌ソフトとか味噌プリンはたぶんテイクアウトもできるんですが、イートインスペースがあってその場で食べることもできます。ということで食べてきた味噌プリン。カラメルは敷かれてるんだけどプリン部分にもカラメルみたいな風味があって、とろとろ系だけどおいしかったな。

ちなみに味噌、冷蔵のものもあるけど常温で持ち運べるものもあるし、味噌以外にもおいしそうなものがやたらとあったので結局他にもここでいろいろ買ってしまっていた。味噌を使ったフィナンシェとバームクーヘンのセットとかを買っています。焼き菓子が好きすぎるため……。

で、そこからさらにちょっと北上したあたりに沼垂商店街という小さな商店街があり、晩ごはんを食べたいお店がこの辺にあったのでそのまま向かいます。予約の時間までちょっと間があったので軽く歩いたりもしたんですけど、基本的にはちょっとおしゃれな雑貨屋さんが多いのかな? 古本屋があるっぽくて本当はそこを覗きたかったのですが、行ったときは日が悪かったのか時間の問題なのかそれらしい場所は閉まっておりました。あとは時間ないから出来なかったんだけどとんぼ玉を作れる工房があったり、なんかよくわかんないけどめっちゃ変な神社があったな。なんかルーレットとあみだくじを組み合わせた無料のおみくじがあったり参道が足つぼマッサージになっててこどもたちが遊んでいた。なんだったんだろうなあそこ……これもおもろーと思ったはずなのに写真を撮り忘れている……。

で、晩ごはん。晩ごはんというのは若干早い時間だったんだけど行きたい店がいっぱいあったので……。お造り盛り合わせが有名っぽかったんだけど、刺身のメニューにさんまが出ていたので「さんま!!!!!」という気持ちでさんまを頼んでしまった。今年初さんまです。おいしかったな……さんまが秋の新潟で食べるべきものなのかは分かりませんがもうおいしかったらなんでもいいよね……。

はものてんぷらがあったので「はもだ!!!」となってしまいはもも頼み、同行者が牡蠣大好きなので「牡蠣だ!!!」と牡蠣も頼み、あと新潟名物? 名物ではないのかもですが菊浸しがあったので菊浸しも頼み、結果的に卓上の季語がめちゃくちゃですねみたいな話をした気がする。なにもかもおいしかった。あとここはお通しでのっペ汁が出てきたんだけど、これもしみじみとおいしくてよかったな。のっペ汁、という郷土料理があるのは一応知っていたのですが、じゃあごはん、となったところでメニュー表にそれを見つけたとき様々に魅力的な(主に海鮮)メニューを退けてのっペ汁を選択できるかってかなり難しいところなので(海鮮が好きすぎるため……)お通しでちょっとだけ食べられるの本当によかったな、と思う。私は居酒屋のお通し好きです。お通しがおいしいお店はだいたい何食べてもおいしい。

二軒目にビールのお店。沼垂は発酵の町というキャッチフレーズもあるらしく、その一環としてビール醸造もしているらしい。私は旅先でビールのお店を見つけるとどうしてもいきたくなってしまうのでお願いして立ち寄らせていただきました。沼垂ビール、新潟っぽい副原料を使ってるものも多かった(米、枝豆、ル・レクチェなど)のですが、副原料の個性は控えめで、ビール自体もわりとライトな飲み口のものが多かった気がします。IPAとかもそんなに苦くなくて全体的に飲みやすい寄りだった。そのなかで一番苦みを感じたのがお茶を使ったビールだったんだけど、後味の苦みがホップ由来のビール的な苦みではなく完全にお茶のそれでおもしろかった。お茶ってけっこう我の強い飲み物なんだな、と思いました。

あとここおつまみメニューにぽっぽ焼きがあって、ぽっぽ焼き、気になるけどお祭りの屋台とかで出てくるタイプの駄菓子っぽいし偶然出会うの難しいだろうなとか思ってたので意外で嬉しくて頼んでしまった。ほんのり甘くてもちもちした昔懐かしい蒸しパンみたいな雰囲気で私はかなり好きだったのですが、ビールに合っていたかは分かりません。一緒に写ってるこのゆで卵は燻製煮卵なんだけど、これとは妙に合ってて一緒に食べるとなんか美味しかったです。

そして3軒目、前日の反省もあるし全体的に控えめ控えめ……という気持ちで食べて飲んではいたのですが、それでも3軒目まで行ったのはここのメニューにあった納豆の唐揚げが気になりすぎたからです。納豆のおつまみいろんな居酒屋にあったんだよな。栃尾揚げも名物だし、沼垂商店街におそらく豆腐やさんもあったし、味噌や醤油も原料は大豆だし、なんなら枝豆も大豆か。新潟、大豆も実は名産品ですか? この納豆の唐揚げなんか妙においしくてよかったです。火を通した納豆ってけっこう理解の範疇外の食べ物だったんだけど、こうやって食べるとおいしいな。かなりしっかり塩味ついているわりに塩振っている感じでもなかったし、そもそも納豆がひと粒ずつ上がっているのもどうやって作っているんだ……? という感じだったのですが、お酒を飲んでだらだらおしゃべりしながら傍らでつまめるもの、としてあまりにもちょうどよかった気がする。もうこのテーブルつまめるものしかないけど。骨せんべいはふなべたという魚だそうです。はじめて聞いたからこれも新潟のものなのかなぁ。ぱりぱりで塩気が効いててこれもめちゃくちゃおつまみでした。

鯨は味噌漬け。いわゆる皮下脂肪の部分だと思うのですが、当たり前だけどあまりにも脂肪!という感じでここまで食べ飲みしてきた私の胃には若干重い……になりました。味よりも脂肪!を先に感じてしまってあんまり味を覚えていないかもしれない。馬刺しのタテガミ食べたときもなんか、味より先に脂肪!みたいなの感じてしまったのでわりとこういう系苦手なのかな私……豚の角煮とかは好き寄りなのですが……。急に話飛ぶけど芭蕉の句に「水無月や鯛はあれども塩鯨」というものがあり、これに幸田露伴が寄せた解説が「塩鯨は酢味噌で食うのが美味い」で締めくくられているみたいな話があって、私はそれがおもろすぎて(内容がもはや句の解説ではなくほとんど塩鯨という食べ物の解説になっていたので)めちゃくちゃ印象的で、だから晒鯨は夏の季語、みたいなことも記憶のなかにあったんですけど、あれは見た目が涼やかなだけで本当に脂肪の塊なんだなぁと思った。いやまあこれは味噌漬けなのでさほど見た目も涼やかではないし塩鯨ともまたちょっと違うのかもですが……ひとりでは頼めない(というか持て余してしまったと思う)食べ物だったので、同行者に感謝です。経験としては面白かったです。

理性を持ってセーブしていったおかげでこの日はそんなひどいことにならず翌日も元気でした。ただこの時点でさすがに結構疲れており、帰りの交通手段を急遽夜バスから新幹線に変更したりしています。そもそもいい大人が三泊四日の旅行の帰路に夜バスを選択するなという話ではある。

4日目の最終日は燕三条に行ってぽんしゅ館で飲みました。燕三条、めっちゃくちゃおもしろかった! 結構直前のタイミングに「新幹線使ったら意外と近い」というのを見かけてえ、それじゃあと思って足を伸ばしたのですが本当に行ってよかったな。ということで次回は燕三条のお話をします。それにしたって昨日といい今日といい観光より食べ物についての話のほうが長すぎる!!!