年末から「おいしい」と感じる食事が続いている。
清澄白河の山食堂、代々木上原のQUINDI、根津のうどん屋・釜竹。素材のうまみを贅沢にあじわえる、どこも素敵な料理店だ。
ハッとしたのは12月、QUINDIで食事をしたとき。
たしかこれは鰆と九条ネギのパスタ。口に含んだ瞬間、鰆の脂がじゅわりと広がって、しばらく眠っていた「おいしい」感覚にビビビッと電気が走る。翌日までその余韻に浸っていた。
おいしい、ただそれだけで心が満たされた。
おいしいものにはたくさん出会ってきたけれど、どうしてこんなに感動したのだろう。
たとえば雑談のためとか、懇親を深めるためとか、食はコミュニケーションの手段という顔も持っている。
人間だけでなく、動物である限りは食事をするのだから、とても有用な方法だ。
ただその目的がつよくなると、わたしはどうしても食を楽しめなくなってしまう。五感を場づくりのほうに働かせるようになる。
食を通したコミュニケーションを否定しているわけじゃない。ただ、純粋においしいと思えることは、安心してその場にいられるということなんだと思う。
そういう会にめぐまれるのはありがたいことだし、今年は純粋に「おいしい」を楽しむ機会を増やしていきたい。そんな気持ちでいる。
📝読んだ/読んでいる
・「エッセイストのように生きる」(松浦弥太郎)
…ドクター・ユアセルフ、人生のコンセプトなど、じっくりと考えたいことばに出会えた。きっと何回も読むと思う。タイトルが活版印刷なのも、青、黄、白で構成された装丁も素敵。
・「小商いのはじめかた」(風来堂 編)
…「ナリワイをつくる」の伊藤洋志さんが監修する、小商いの実践者たちへのインタビュー集。印象的なのはものづくりの章で、どの方もものづくりの傍でWSを実施している。伊藤さんはそれを「(ものづくりは楽しい行為なのだから)それを独占しないでおすそわけする」と表現する。モノがあふれる時代、物語を一方的に語るような売り方ではなく、物語をともにつむぐことに価値を感じる人も増えているのだと、あらためて思う。
…意外と話題にならなかったなぁ。いよいよ直視せねばならぬ。
🪐感じた/感じている
・友人からお誘いいただき、3年ぶりにスピッツのライブへ。寿命が3年のびました。
・その人の仕事の仕方が格好いいと思った。仕事を受ける基準は「できる・できないじゃなく、目の前の状況がよくなるかどうか」で考えていると。そうやって自分の幅も広げてきたんだろうな。
・「セルフケアとは自己肯定」という友人の言葉にめちゃめちゃ頷き。身体を癒すことだけじゃないし、ずっと続いていくものなんよね、とこの1年を経て思う。
🌱いまの関心事
・やっぱり手もみで商いをしてみたいという思いがムクムクと。会社のバー営業でこっそり店を出そうかな。
・三重でおもしろそうな仕事をされている方々を教えてもらい、会いに行ってみたい気持ち(BROOKさん、カモシカ道具店さん)。三重方面にもアンテナ張っていきたいな。
🏃♀️活動報告
・体調不良も落ち着き、仕事にも復帰しています。休みの間に生まれた、書いてみたいという気持ちをポジティブにはたらかせたい。