届きそうで届かない

静謐
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いま書いている小説に関するおはなし。

 

当初、何を書きたかったか……

忘れかけている、気がする。

当初に比べれば、ストーリー全体を考えることができるようになった、という意味で、少しは進歩しているのかもしれないけど、

プロットを書いても、その通りに話を書くことができない。

ログライン、プロットを作ってから、まともに書いたのは第三話だけ。

続きらしいものは、書けてない。

どうすれば、物語の中に入り込むことができるの?

書きたいものが思いついて、書きたいものを楽しく書いて、投稿することができるの?

すこし……つらい。

つらいというより、倦怠感がある。ような気がする。

それが、なんとなく……嫌。

 

自分の好きな表現を書けた時のよろこび。

文章の中で、キャラクターが動くのを読んだ時の新鮮さ。

言葉という、大小さまざまな形の宝石で、編み物をするかのように綴っていく時の、ささやかな楽しさ。

どれも失いたくない。

戻ってきてほしい。

気まぐれに顔を出しては消えていくそれらを、私はつかまえることができずにいる。

視界に映るだけで、とても嬉しい気持ちになってしまう。

それらを「維持」するというのは、とても難しい。

自分の心なのに、簡単にはいかない。

それなのに、簡単に恋をしてしまう。

まだ身近に感じられそうだけど、懐かしく思えてしまう。

どうしたらいいんだろう。

手の届きそうな感覚が、中途半端に意欲をかきたてて

ピンと来ない言葉の羅列が、頭の中に浮かんでは消えていく。

いやだなぁ……

もどかしい。

@seihitu
𝓓𝓲𝓪𝓻𝔂