春、隅田川河口18時
水門の向こう側からやってきた水流は、傾き始めた太陽の光を溶かしながら、じき川幅から自由になれますよと緊張感から解き放たれた表情の名川へと合流してゆく
対岸の川べりに立ち並ぶマンション・ビルと半開きの水門は、その奥の街の密度を隠しており、こちら側の公園の静けさと対比すれば舞台のセットのような存在感がある
建物の高さに加え、川が''くの字"に曲がっていることで広場のような囲われたひらけた空間を感じることができる
街のあかりが灯り始め、対岸の街はますます豪華なセットのようだ
いよいよ太陽は水門の奥へとしまわれ、水上クルーズ船がやってきた
さあ水上ショーの始まりだ